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■連続作品
◆長編作品
「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」

◆中編作品
「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」
「大輪動会」(連載中)

短編作品
「ママの枕」  ▼「ブラック&ワイフ」
「夏のおばさん」  ▼「二回り三回り年下男」  ▼「兄と妻」

一話完結
「お昼寝おばさん」 ▼「上手くやりたい」  ▼「珍休さんと水あめ女」
「栗の花匂う人」  ▼「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」
「いたずらの入り口」 ▼「学食のおばさん便器」  ▼「山姥今様」
「おしっこ、ついてきて。」

「師匠のお筆」 5-2-4
『師匠のお筆』


5-2-4


須美恵はそうして髪を撫でながら、心底愛おしそうに神雄を見つめていた。ただ、彼女の感じるその愛おしさとは、成熟した男女間のそれとは違い、もっと限定的なものだった。

「ちょっと重いかも」

須美恵は言って、神雄の膝に向かい合わせに跨った。そうして、彼の胸にスポンジを当ててこすった。少年の体は、まだ骨も発達途上の上に筋肉もあまりついていず、柔らかくほっそりとしていた。肋骨などは、まるでウサギか猫のように危うくももろかった。その段差を、彼女は下からなぞり上げる。

「きれいきれいにしないとね」

年齢以上に幼い子供に言うように、須美恵は言った。彼女は、相手が自分自身では体を洗えないものと、いつしか決め付けていた。またそうであるならば、自分こそが洗ってやらなければならないという魂胆でいた。

神雄も神雄で、一切合財まかせっきりで、おとなしくいいなりになっている。それは、女に洗わせているという優越感からのことではなく、ただどうしていいか分からずに流れに従っているというだけなのであった。

それをいいことに須美恵は図に乗り、まるで着せ替え人形か何かで遊ぶように、己の欲望のままに彼の世話を焼いてやる。彼女の感じる愛おしさとは、このように人形を愛でる少女のような感情であって、すなわちそれは、完全に自分の支配下にあるものに対する、権力的な愛情なのであった。

期せずしてそれは、父・枕必が神雄の母・鈴美に対して抱く感情と似た性質のものであったが、須美恵はそのことを知る由もない。

「くっついちゃおうかな」

言いながら、須美恵は自分の乳房を相手の薄い胸板に押し付けた。ボディーソープの泡が胸板から乳房に移りゆく。そうして彼の背中に手を回しながら、泡にまみれた乳房を胸の上でこすり回す。するとその二つの脂肪の塊は、いとも軽快に所狭しと踊りまわり、密着する二人の間でコロコロと形を変えていく。

そんな乳房の優しい圧迫は、二人ともに心地のいいものだった。

「ねえ、おっぱい気持ちいいでしょう?」

須美恵は訊いたが、それは自分自身も気持ちがいいことを踏まえた上でのことだった。一つには、己の胸に対する自信の表れでもあったが、単純に、二人の肌の間を脂肪の弾力がヌルヌルと移動する感触が心地よいのであった。

心地よいのは神雄にも同じだった。その上、彼はなんだか不思議な気分であった。というのも、既にこれまで何度も須美恵の乳房には触らせてもらってきたが、いまだに女性の乳房というのはとらえどころがなく、彼にとって神秘的なものだったからだ。だから、今体の上でつぶれたり盛り上がったりしている様子を見ても、どこか夢のような気持ちなのである。

乳房について今までに確信が持てたのは、母の胸よりも須美恵のそれの方が確かにボリュームがあるということぐらいだった。母・鈴美もまったく無いわけではないし、須美恵も目立って大きいというほどではなかったが、須美恵の場合、バストの下に影ができる位容積が明らかだった。

「……ここは、一番きれいにしないとね」

膝から降りて下半身を洗った後、いよいよメインディッシュとでも言いたげに、須美恵は神雄の股間に手を伸ばした。

「今日がんばったもんね……。お疲れ様」

ひとり言のように言って、須美恵は、肛門、精嚢、幹部、裏筋、亀頭と、実に丹念に精魂こめて磨いていった。ほとんどそれまでにかかった時間の倍ほどもかけてだ。

最初はスポンジで軽くこすり、しかしそれだと亀頭には刺激が強すぎるらしく、神雄が痛そうに腰を引いたので、途中からは泡まみれの両手で、丁寧に丁寧にさすりながら洗った。ある時は陰茎を手のひらに乗せて、ハムスターか何かを撫でるようによしよしとさすり、ある時はそれを下腹部に押し付けて伸ばし、陰嚢から裏筋にかけて少し力強くごしごしとこすった。

そうしてようやく磨き終えると、これも須美恵手ずからシャワーで彼の泡を洗い流す。

「きれいになったねえ」

健全な保護者のような口ぶりで須美恵は言った。しかし語調とは裏腹に、その内心にはいまだ淫らな思いが渦巻いていた。それが証拠に、シャワーで体を流しながらも、彼女はちらちらと神雄の股間を横目でうかがい見ていたのである。未練だった。

その未練に、彼女はためらわなかった。神雄の前ではいつも、ためらうべき何物もないのだ。須美恵は、一通り泡を落とすやいなや、すぐさま床に這いつくばった。そして、今洗ったばかりの陰茎を、何も言わずに口淫し始めたのである。

神雄は見ていた。彼も何も言わなかった。なんだか夢と現実の区別がつかないような、曖昧な気分だった。度重なる須美恵との情事によって、彼の常識はマヒしていた。

「はい、いいわ……」

しばらくやってとりあえず満足したのか、須美恵は離れた。実は、また勃起するのではないかとひそかに期待していたのだが、いくら口の中でモグモグとやっても、あいにくそれは柔らかいままだった。

脱衣所でも須美恵が主導権を取って、甲斐甲斐しく神雄の体を拭いてやった。そこでも、たまりかねた様子で彼女は言った。

「ちょっとごめん……」

またしても彼女はぱっくりとやった。くるぶしの辺りをタオルで拭きながらのことだった。目の前に来た肉竿を、どうしてもスルーできなかったのである。

その後、服を着せてやる最中にもくわえた。そばにそれがある限り、須美恵としてはどうしても弄びたくて仕方がないらしい。

ようやく服を着ると、二人は揃って家を出た。その足で教室へと帰るのである。今まで淫らな時間を過ごしていたなどとはおくびにも見せずに。実際、すれ違う誰も、彼らが肉体関係にあるなどとは考えもしないだろう。

こんな風に二人の逢引は、須美恵の自宅という誰気兼ねない場所を得て、より一層濃密なものへと進展するのであった。


<つづく>



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