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■連続作品
◆長編作品
「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」

◆中編作品
「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」
「大輪動会」(連載中)

短編作品
「ママの枕」  ▼「ブラック&ワイフ」
「夏のおばさん」  ▼「二回り三回り年下男」  ▼「兄と妻」

一話完結
「お昼寝おばさん」 ▼「上手くやりたい」  ▼「珍休さんと水あめ女」
「栗の花匂う人」  ▼「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」
「いたずらの入り口」 ▼「学食のおばさん便器」  ▼「山姥今様」
「おしっこ、ついてきて。」

湯けむ輪(71) 00:54

子宝混浴
『湯けむ
~美肌効


こだからこんよく
ゆけむりん
びはだこうかん






――午前零時五十四分


「入れちゃうよ、リンちゃん」

彼は耳元に囁いた。耳元といっても、そこは覆面ですっかり覆われているわけだが、このとどめの一言だけは、とりわけよく聞こえた。

「いやっ!」

と、倫子は拒絶したかった。だが何も言えなかった。声を出せば気付かれる虞がある。このマスク、そして照明の暗さのおかげで辛うじて保っている命脈だ。断ち切るわけにはいかない。とりあえず、正体が知られていないことは喜ぶべきことだ。

いや、喜んでいいのだろうか。自分の正体がバレなかったからといって、彼とセックスしていいことにはもちろんならないわけで、彼女の精神的負担はちっとも軽くならないばかりか、むしろ新たな重みを増すことになるのである。倫子にはわけが分からなくなってきた。

「欲しいだろ、んん? こんなにグチョグチョに濡らしてぇ、いやらしいなあ、リンちゃんは」

鶴巻はいよいよ興に乗って、女陰を弄ぶ。合体に至らずとも、もうこの時点で十分な過ちであった。他人の妻の裸を抱き、その恥部を指で確かめることが、一体どのような理由で許されるだろうか。少なくとも、今この場面で通用する言い訳はあるまい。

彼がこのように、風俗店での浮気を倫理的に何とも思わないこと、さらに言えば、そもそも倫子には、彼が次々と卑猥なセリフを連発することが意外だった。こういう性に積極的な所は、中々日常でお目にかかれるものではない。それこそ、配偶者でなければ本来分からないことだ。そう、セックスとは夫婦の営みなのだから……。

(ああ……)

今最も思い出したくない人のことが脳裏に浮かんで、倫子は密かにむせび泣いた。それは、鶴巻の本来の相手である、彼の妻だった。本当なら、彼女一人が独占すべき彼の情報なのである。

背後からは彼が臨戦態勢になっていることが、ひしひしと尻に伝わってくる。女達の悲しみをよそに、鶴巻の欲望はもはや暴徒化していた。

(ああ、どうしよう、どうしよう……)

彼女は狼狽した。だが一方で、どうしようもない、という答えを彼女は既に得てもいた。ペニスは今や完全に発情しきっており、片や倫子のヴァギナも、男の指摘通りすっかり潤っているのである。もっとも、その湿りは、彼が想像したような理由によるものではなく、ほとんどが先客のザーメンによるものなのであったが。

「入れるよぉ……?」

鶴巻は、目的地へ向けまっしぐらな欲棒を、グリングリンと秘唇の溝に沿って動かした。彼のものも濡れていた。それは、先ほどまでいた女の唾液によるものだった。彼女が大きく育て上げ、倫子がそれを喰らうという、いわば前説と本番のような関係だ。

(許して……)

瞬間、倫子は胸に祈った。彼の妻と彼女とは、夫らと関係なしにも親しい友人だった。だが、いくら親しかろうとも、許されるはずはないのだ。そう言う意味では、むしろ残酷な宣言である。

やがて、尻が相手の股間に納まっていった。その時はもう入っていた。

「ん、柔らかい……っ!」

この時ばかりは妙に静かになって、鶴巻は我が手にした女を抱きよせる。言葉少なくなった代わりに、乳房への愛撫をまた積極的にやり出す。手繰り寄せた豊乳を持ち上げ、その先端を大口開けて頬張る。ついぞ考えられもしないことであった。あの鶴巻が己が乳を吸うなどとは。

思えば、と倫子は振り返った。今宵のこの狂った宴は、この鶴巻の息子・肇によって幕を開けられたのだった。彼が倫子を犯したことが、全ての元凶だったのだ。もっとも、あれは確かに不可抗力だったが、それに至るまでに彼女自身のわきの甘さがあったことは否定できない。本当に、どうかしていたのだと自分でも思う。

今ちょうど鶴巻がしているように、肇にも、それに翔太や修次といった子らにも倫子は乳房をしゃぶらせた。そういえば、彼ら兄弟の父親もここにいるのだ。倫子はちらりと横手を見やった。するとそこには、女に陰茎をしゃぶらせて満悦の体である彼の姿があった。彼女は眉をひそめた。

「リンちゃん……」

鶴巻は接吻を所望した。倫子は了承した。向こうの肩に手をひっかけて、上から彼の唇に覆いかぶさる。ブリブリしたふくらみが、滑り合ってはじけた。

唯一つ、肇とその父親とでは違いがあった。それは、キスのあるなしである。肇は、父よりも先に倫子の貞操を奪ったが、唇までは奪わなかった。

倫子は目を上げた、不意に呼ばれた気がしたのだ。視線の先には宇川がいた。そう、彼が最初に唇を奪ったのである……。

と、ここまで思い出して、彼女ははっとした。同時に羞恥に震える。ほかでもない、あろうことか、彼女は鶴巻と肇とを比べだしていたのである。なんという厚顔無恥であろうか。父と子の両方と関係を結んだ上、彼らを品評するなんて。その事実に、改めて倫子はぞっとした。

宇川はその心を見抜いているのではないだろうか。見抜いていて、さも“どっちがいいんだ?”と問いたげに見える。あり得る話だ。というより、彼と初めて交わった時にも、それに近い感想を既に抱いていたことを、彼女は思い出した。

(ああ……なんという……!)

倫子は、我ながら己の恐ろしさに驚き呆れた。誰のせいでもありはしない、みんな己が悪いのだ。結局彼女自身が、生来の淫乱症だったのだ。今も挿入が始まるや否や、すぐにそれに没頭して我を忘れたのがいい証拠である。何が謝罪だ、とんだ寒々しいホラ話である。

(許してぇ……っ!)

それでも狂った己を呪いはする。友人から夫も息子もどちらも奪って、のうのうと性の快楽に酔う己を。もう戻れない。化けの皮が剥がれて現れたのは、異常性欲者の自分だったのだ。

「ンッ! ンッ!」

こらえていた声も漏れだす。すぐに剥がれるメッキだ。ここで感じてしまえば、いよいよもってアイデンティティーは崩壊するというのに。

とはいえ、どちらにしろ女体の正直な反応までは隠しようもない。比較してはいけないという思いが、返って女の園を燃え上がらせた。むしろ必死で、それを締め上げて形を捕捉しようとしだす。そもそも、あれほどすくすくと育った肇を最初に生み出した、製造元なのである。ここから出た種が、今では父と変わらぬまでの立派な大きさになったのだ。

固さは固し、長さも、また太さもそん色ない。似ているかどうかは分からぬが、父と息子、いずれのペニスも倫子の熟した体を愉しませるには十分だった。そしてまた卑劣なことに、友人のことを思えば、妙な背徳感が性感を刺激するようだ。その友人にいつも入っている夫のものと、彼女が永遠に知ることのない息子のもの、そのどちらも入れるのは、今後も倫子ただ一人だろう。

「あっ、うぅ、で、出る……っ!」

興奮してきつく締めあげる膣肉に、父親はすぐに音を上げた。この辺りは息子と同様である。

「ダ……ッ、メェ~……ン!」

倫子の制止も虚しく、鶴巻は生殖を終えた。彼女の叫びは、必ずしも膣内への射精を止めただけのものではなかったが、いずれにせよ、彼はこれ以上もたなかった。

勢いよく内部に噴射する精子。これで倫子は、一晩のうちに父と息子の両方から種を授かったのであった。


<つづく>




(001)19:53~(010)20:15(011)20:18~(020)20:44
(021)20:47~(030)21:07(031)21:09~(040)22:03
(041)22:22~(050)23:53(051)23:54~(060)00:20
(061)00:24~(070)00:50(071)00:24~(080)01:36
(081)01:45~(090)03:59(091)04:12~(100)05:46

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