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■連続作品
◆長編作品
「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」

◆中編作品
「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」
「大輪動会」(連載中)

短編作品
「ママの枕」  ▼「ブラック&ワイフ」
「夏のおばさん」  ▼「二回り三回り年下男」  ▼「兄と妻」

一話完結
「お昼寝おばさん」 ▼「上手くやりたい」  ▼「珍休さんと水あめ女」
「栗の花匂う人」  ▼「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」
「いたずらの入り口」 ▼「学食のおばさん便器」  ▼「山姥今様」
「おしっこ、ついてきて。」

湯けむ輪(51) 23:54

子宝混浴
『湯けむ
~美肌効


こだからこんよく
ゆけむりん
びはだこうかん






――午後十一時五十四分


と、そこへ渡瀬も加わって話を補足しだす。

「カラオケに行くて言うてやったやんか?」

「そや、エレベーターで。ちょうどオレが奥さんに初めて中出しした時な」

榊原も彼の連携を歓迎し、言わなくてもいいようなことを交えて話を続ける。二人は倫子の顔を窺って代わる代わる話しては、彼女の記憶を呼び覚まそうと要らぬお節介を焼く。

「カラオケいうたら、ここしかないねん」

榊原がペラペラとしゃべる中、倫子も娘のセリフを鮮明に思い出していた。そう、確かに彼女はカラオケにみんなで行くと言っていた。そして、そう話す娘の前で、自分は男に背後から犯されていたのであると。

「それ思い出したもんやから、ウーちゃんらが、オレらもそこ行こか、いうことになってやな」

「そやけどあいつらひどいやっちゃで。この店に奥さん連れてきて、娘さんらの前で、もひとついじめたろう思っとったんやさかいな」

渡瀬のセリフに、榊原が笑う。つられて、マスターも笑う。彼はこの辺りの事情に、既に通じているようだ。

薮塚は身を乗り出して、興味津津と彼らの会話を聞いている。いまだ倫子の体を抱きとめたままだ。その手は最初肋骨の上辺りにあったのだが、いつしか位置が上がって、今では彼女の豊かに垂れた乳房が彼の手の甲に乗っかるような格好になっていた。

一方倫子はそのことには全く気を払わないで、ただただぞっとして固まっていた。つい今しがたまでここに娘らがいたのだと思うと、急速に心臓の鼓動が速まる。宇川らは、一体そこでどんな仕打ちをしようとしていたのであろうか。考えるだに恐ろしい。

いやそれ以前に、娘達はこの男らと同じ場にいたのだということ、これがまず恐ろしいことだった。

「えらい仲良なってなあ。さっきまでみんなで飲んでたんやで」

倫子の不安を裏付けるように、榊原が説明する。

「ほんま、奥さんもあの中に呼んだったらよかったなあ。――旦那さんもおったんとちゃうか」

「ワシも誰が誰かまでは分からんかってんけど、娘さんだけ分かったわ。あらええ子やね」

渡瀬も口を合わせる。冷静に考えれば、それほどの時間が経っているわけでもないのに、そんなに両グループが打ち解けたとは思われないのだが、とにかく倫子の身内、特に娘がこの男達と同じ場に居合わし、あまつさえ彼らと言葉を交わしたらしいことを知って、倫子はめまいを覚えた。なんという破廉恥極まる男どもであろうか。母親を輪姦した後に、その実の娘と何食わぬ顔で会話を交わすなんて!

倫子は、しかし、すぐに冠りを振った。否、破廉恥なのは自分であると。家族や気の合う仲間達と旅行に来ておきながら、己の身の不始末からいともふしだらな境遇に落ち込んだ責めをどう負うのかと。本当なら自分も皆と同じ輪で楽しい時を過ごしていたはずなのに。そうして、この中年男達のことも、ただ気のいい人達だと思って接するだけだっただろうに。

娘や夫のことを思うと、彼女は久しぶりに真人間の心を取り戻していた。すると、ついさっきまで親しい人々が集っていた空間で醜態をさらしていることに、急に恥ずかしさと情けなさが込み上げてきた。ひょっとしたら、今寄りかかっているテーブルに、娘が手をついていたかもしれないのである。愛しい我が子は想像だにしないことだろう、己の母が、スナックでしゃべったおじさん達に散々レイプされていた挙句に外へと連れ回され、この店にまで裸で現れたなんて。そう思うと、彼女が段々憐れにさえ思えてきた。

倫子は身をゆすって、薮塚の手を逸らした。

ところが、これは返って逆効果であった。薮塚は、ずれた手を元の位置へ直そうというそぶりを一度は見せながらも結局そうはせず、この機を得てなお開き直り、大胆にも彼女の乳房をむんずと鷲掴みにしたのである。これはもう、あからさまに卑猥な目的を持った手つきであった。

「母乳搾れそうっすね」

そんな憎まれ口さえ叩きながら、彼は握りしめた手をさらに狭めていった。本当に母乳を搾り出そうとするかのようである。そのせいで柔らかい脂肪は簡単にその形をいびつなものに変えてしまった。彼はそうしながらも、相変わらずモニターの映像にその目を釘付けにしている。

そこでは、いまだ激しく淫乱な宴が続いていた。実際に見ると、いつ終わるとも知れない長編作品である。たくさんの、それも幅広い年齢層の男達が己の男根をそれぞれに持ち寄って、絶え間なく一人の女を犯しつくしているのだ。たった一人の女を! 頭のてっぺんから足の先まで、ことごとく交尾されない箇所はないのである。これがアダルトビデオだとすれば相当にハードな作品だ。膣の中にも口の中にも、果ては肛門の中にも精液が溢れ返るほどに注がれ、顔にも浴びせられて、この女優の体当たりぶりたるや、驚異的なのである。

薮塚はこれを見て、目を離せないでいるのだ。無理からぬことである。ただでさえ過激なビデオなのに、しかもその女、当の本人が今この場にいるのだ。今乳房を揉んでいる女が、これほどのハードなセックスをやっていたのだ。彼をしてここまで大胆な振る舞いに走らせたのも、その衝撃度の故であった。

「スゲー……マジで、スゲーヤリマンなんすね……。この人、ほんとに変態なんですね」

彼は、客の頼みで女性を介助してきた、という一応の建前すらも忘れて、同じ客である倫子を見下し、自身の欲望を露骨に表に出し始めた。もはや、上司が傍にいることも何らの歯止めにならない様子だった。彼は思い切ったことに、左手で乳を握ったまま、一気にズボンのジッパーを下ろし、そのまま中のものを引っ張り出した。

「おっ! 威勢ええね」

渡瀬はそれをいち早く見つけるや、咎めるどころか嬉しそうにはやし立てる。

薮塚の股間に生えたそれは、骨が通っていないのが信じられないほどに筋骨隆々としたたたずまいを見せていた。

「若いもんなあ。そらこんなヤらしいの見せつけられたら、辛抱堪らんわなあ」

榊原はそれを覗き込みながら、ニコニコして同情的なセリフを吐く。彼は、語尾の辺りで袋田の方を向いた。

すると、視線を送られた袋田、彼もまた、しょうがないな、といった風の、他方でかつ、興奮して上気した表情を浮かべた。要するに、この場にいる者の中で、薮塚と倫子の性交を阻止する者など一人もいないということであった。無論、情をわきまえてビデオの再生を手伝ったマスターに異論のあろうはずはない。

ただ、ここに一人、唯一反対をなす者があった。

「嫌っ……!」

それは、当の倫子その人である。彼女は久しぶりに拒否の意思表示を示していた。娘らの話題が出て、わずかに正気付いたが為である。


<つづく>



(001)19:53~(010)20:15(011)20:18~(020)20:44
(021)20:47~(030)21:07(031)21:09~(040)22:03
(041)22:22~(050)23:53(051)23:54~(060)00:20
(061)00:24~(070)00:50(071)00:24~(080)01:36
(081)01:45~(090)03:59(091)04:12~(100)05:46

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