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小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。

■連続作品
◆長編作品
「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」

◆中編作品
「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」
「大輪動会」(連載中)

短編作品
「ママの枕」  ▼「ブラック&ワイフ」
「夏のおばさん」  ▼「二回り三回り年下男」  ▼「兄と妻」

一話完結
「お昼寝おばさん」 ▼「上手くやりたい」  ▼「珍休さんと水あめ女」
「栗の花匂う人」  ▼「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」
「いたずらの入り口」 ▼「学食のおばさん便器」  ▼「山姥今様」
「おしっこ、ついてきて。」

「師匠のお筆」 2
『師匠のお筆』


2


神雄が通う書道教室は、須美恵が指導から経営まで一人でこなす個人塾である。個人塾といっても、自宅の広間を解放しただけの簡単なものではなくて、それ専用に建てられた立派な建物だ。

まだ三十路にもならない独身の彼女が、どうしてそんな立派な教室を切り盛りできるのかというと、それは彼女の父親がこの業界で有名な書道家だからである。実際、その関係で教室を知った者は多く、「あの先生の直営ならば」との理由で子供を通わせる親もいる。

生徒は子供ばかり。小学生がメインである。大抵中学生以上になると、須美恵から別の教室を紹介される。
それには彼女なりの理由があるのだが……。

「神雄君。今日も残れる?」

須美恵は神雄の耳にそっと囁いた。うなずく神雄。それを見た須美恵の目に妖しい光がきらめく。その視線の先には、少年の赤く染まった耳たぶがあった。心の中で舌舐めずりした彼女は、さながら獲物を狙う猫のよう。
そう、少年は須美恵にとっての獲物だった。神雄だけではない。彼女にとって教室は猟場であったのだ。

須美恵は神雄のもとを去ると、教室の後ろへ行って全体を見渡した。皆が小さな机の前に正座して一生懸命に書道に取り組んでいる。須美恵は一人ほくそ笑んだ。

机を置かせたのはやはり正解だった、と彼女は思っていた。地べたに敷いて書かかせるよりも、机の前で正座させる方が一層彼らに強制している感じがし、それは自身の加虐嗜好に沿うものだったし、何より窮屈に折りたたまれた発育途上の腿や、小ぶりな尻、しゃんと伸びた背筋を見るのが好きだったのだ。

「よく書けてるわねえ」

須美恵は手前にいた子供に声をかけた。それはやはり少年であった。須美恵はわずかに彼の背中に手を置きながら、詳しく解説をしてやった。彼女にとってこの少年も興味深かったが、今の一番は何より神雄であった。須美恵は前の方にいる神雄を盗み見た。

やがて頃合となって、一人ひとり生徒を帰していき、予定通り神雄だけを残した。須美恵はまとめていた髪をばらして彼に近づいた。髪を解くと、それまで眉からこめかみにかけてすっきりと引き締まっていた線があいまいになり、やや柔和なイメージとなる。

「どう?神雄君」

須美恵は言って、神雄の頭の上から覗き込む。須美恵は机を見ている振りをしながら、少年の頭のにおいを嗅いでいた。

「それなんか上手いわ」

須美恵は適当に作品の一つを指差し、神雄の頭をなでた。頭髪の隙間から体温が熱気となって顔に昇ってくる気がし、須美恵は愛しい気持ちでいっぱいになって、少年の背中に密着した。

「ほら、また力んでる」

須美恵は彼の右手に手を重ねる。

「いいお筆持ってるんだから」

左手は彼の膝の上に落とした。少年は長ズボンを履いていた。須美恵はその布越しにわずかに爪を立てて弧を描いた。

「しっかり使えるようにならないとダメよ」

わざと吐息混じりに言うと、自分の吐息で神雄の茶色がかった前髪が揺れるのを須美恵は目を細めて見た。そして、さらに強く胸を押しつけた。少年の鼓動が伝わってくる。須美恵には彼の緊張が極度に達している様子が手に取るように分かった。

「神雄君……」

もはや唇が耳に付きそうなぐらい近寄って囁くと、神雄の肩がこそばそうに一瞬上下した。須美恵はそれを確認しながら、左手を彼の股間へと移動させていく。すると、指先がその部分の盛り上がりに引っかかった。

「ここのトメはしっかり」

気をそらすように指導の言葉もかけつつ、須美恵はより強く神雄を抱きしめた。

「最後まで気を抜かないで。ほらここはゆっくりはらう」

須美恵は右手に力を込めると同時に左手にも力を込めた。左手はもう股間に食い込んでいた。と、その途端!

(えっ? この子!?)

そこは、まるで全力疾走後の心臓のように激しく激しく脈打ちだした。

(この子、この子……!)

須美恵は神雄の表情をうかがったが、そこには一見何の変化も表れてはいなかった。しかし、須美恵には分かった。

(この子、出してる!)

ズボン越しでもそれは明らかだった。少年は射精していたのだ、須美恵の手の中で。須美恵はその盛り上がりを握り締めひそかに興奮していたが、まだ興奮冷めやらぬ中、やおら立ち上がって言った。

「さ、今日はこれぐらいにして片付けよっか」

そうして神雄に教室のゴミ拾いまで手伝わせた。本当はまだまだ神雄の鼓動に触れていたかったが、いざ射精を実感してしまうと、それが唐突であったこともあり少なからず動揺してしまったのである。そしてまた、神雄が動揺していないかが気になり、あるいは動揺している様子を見たいとの気持ちもあったのだった。

「大丈夫?ちょっとしびれたんじゃない?」

などと時折心にもない気遣いを見せながら、彼女はじっと彼の股間ばかりを見ていた。


<つづく>



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