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Author:ジーズリー
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オナニー、それは生涯を賭けた孤独なあがき。



作者が思いついたエロ話を羅列して自分を慰めるブログです。下品な妄想と低俗な文章に股間で共感して頂けたら幸いです。

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おことわり
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このブログには、エッチなことがたくさん書いてあります。まだ18歳になっていない人が見ていい所ではありません。今からこんな所を見ていると、将来ダメ人間になってしまいます。早くほかのページへ移動してください。

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なお、掲載している小説はすべて作りごとであり、実在の人物・団体等とは一切の関係がございません。

お知らせ
「オナこもりの小説」は、エロ小説を気ままにアップしていくブログです。たまに、AV女優や、TVで見た巨乳のことなども書いています。左サイドにある「カテゴリ」から、それっぽい項目を選んでご覧ください。

お問い合わせは、コメント欄か拍手からお願いします。どの記事からでも構いません。



小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。



■連続作品
◆長編作品
「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」
巨乳熟女が温泉宿で男達に……。

◆中編作品
「青き山、揺れる」
巨乳アナ祐子が相撲部屋で力士らと淫らな取り組みを……。
「師匠のお筆」
書道の師範父娘と、その弟子母子の交姦ストーリー。

短編作品
「大輪動会」  ▼「ママの枕」  ▼「ブラック&ワイフ」
「夏のおばさん」  ▼「二回り三回り年下男」  ▼「兄と妻」

一話完結
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ブラック&ワイフ(1)邂逅

その目に飛び込んできたのは、高々とそびえ立つ黒棒だった。それは微塵も動じることなく、盤石な体勢でそそり立ち、見るからに硬く、そしてまた太く、反り返らんばかりに急角度の直線で天を仰ぎ、そこにぶら下がる者を悠々と支えていた。

陽子(ようこ)は一瞬固まった。そして次の瞬間、

「キャアッ! 静志(せいし)!」

幼子の名を叫んでいた。続いて彼の腕を引き寄せ、魔人から引き剥がす。

「『何考えてるのよ!』」

異国の言葉で彼女は怒った、キッと留学生の方を睨み付けながら。しかし、彼からは何の反応もなかった。表情の見えづらい顔ではある。抑揚というものがまるで伝わってこない。ただ立ち尽くすのみだ。

陽子はいかにも腹立たしげに、今はそれ以上追及せず、さっと息子に向き直るや、

「来なさい!」

と語気も荒く、彼を強引に連れて行った。静志は訳も分からず、終始母の剣幕に恐れをなしている。まだ幼い彼には、今の状況がどれほど彼女に衝撃と恐怖を与えたかなど知る由もなかった。

小さな彼は、その倍近くもある黒い巨人の足元になつき、あろうことか、その勃起した陰茎にぶら下がって無邪気に笑っていたのである――。


〈つづく〉


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ブラック&ワイフ(2)憂鬱

それでなくても、今日の陽子は気持ちがクサクサしていた。いや、今日に限らず、このところ妙に塞ぎ込む日が多い。名状しがたい漠然とした不安が、彼女の心を占有しているのだ。

何不自由ない生活、傍目にはそう映っているだろう。夫の仕事は安定し、子宝にも恵まれ、まさに典型的な"ゴールイン"を果たした女と。自分でも確かにそう思っている。

しかし、むしろそう思っていることこそが、呪縛になっているのかもしれなかった。すなわち、恵まれた立場であるはずだという観念が、彼女のプライドを檻の中に閉じ込めていたのである。

「ただいま」

「おかえりなさい」

「行ってくる」

「行ってらっしゃい」

日々繰り返される決まったやり取りの間に、一体どれほどの充足感が味わえるだろうか。果たして、そんなものを求めてはいけないのだろうか。陽子には分からない。

子供を保育園に連れて行く。早起きして作った弁当を持たせ、他愛もない会話をしながら。我が子は我が子、かわいくないわけがない。命にも等しい存在だ、とそう信じている。

「はあ……」

問題は、最近多くなった溜め息。義務感、負担だろうか。愛がないわけじゃないのに。陽子には分からない。

やたらに溜まる疲労。

「(全然疲れる仕事なんかしていないのに)」

彼女は自嘲気味に顔を歪めた。何も結婚がケチのつき初めだったとは思わない。もしも初めがあるとしたら、それは社会に出てからではなかったろうか。かつて働いていた職場でも同じ様な憂いを感じていたから。

思えば、学生の頃は楽しかった。比較的偏差値の高い大学に通っていた彼女、いわゆる学歴で言えば、就職した会社内でも上位にあり、また夫よりも上だった。だからどうだとは言わない。

ただはっきりと言い切れることは、学生時代の彼女が今よりもはるかに伸び伸びと人生を謳歌していたということである。あの頃、誰に気兼ねもなく、自分のやりたいことだけをやれたし、言いたいことを言えた。自分の行いが正義だと自信を持って言えた。そして、どこへでも行けた。

留学もした。何事もがむしゃらにぶつかれた当時、やればやるだけの結果が付いてきたもので、彼女にとり語学はその最たるものだった。

「ねえ、ホストファミリーやってみない?」

大学時代の友人が陽子に声を掛けてきたのはついひと月前のことだ。

やがて、黒い肌をした一人の青年が懐かしい南風を伴ってやって来た。


〈つづく〉


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ブラック&ワイフ(3)彼我

彼はまだ幼く、それでいて悠然としていた。体格の良さが際立っていたからだろう。筋骨隆々というでもないが、肩幅は広かったし、何より背が高かった。年は陽子よりも一回り下だというのに、彼と会話するには見上げなければならない程だ。夫まで同様である。

それにしても、その夫がホームステイの話を二つ返事で受け入れたことは、妻にとり意外であった。どのような子が来るかということ以前に、あまりそういう外向きなイベントを好む性質と思われなかったからである。しかし、

「いいんじゃないか。静志にもいい経験になるだろうし」

「(なるほど)」

理由を聞けば納得だった。そして、そう言われれば否やはないのである。早速友人にその意を伝えた。

「助かったわ、引き受けてくれて」

彼女は喜んだ。学生時代、陽子とは共に語学を学んだ仲である。今は旅行会社に勤務している。学歴を見事に活かしていると言えた。

「旦那さん、話分かるじゃん」

彼女は言った。前に陽子がこぼした愚痴をやんわりと否定した格好である。彼女自身はずっと独身。故に陽子には時々話の通じぬもどかしさがあった。

だが今度ばかりは、夫の見通しを認めざるを得なかった。

「ロッくん!」

息子はすぐになついた。"リカビ=ロクン=コキョ"という日本人には発音の難しく聞きなじみのない名前の一部を取って、そう呼ぶ。彼の愛着ぶりは激しく、家にいる時はいつもべったりだったし、風呂にも必ず一緒に入った。そして、今日のあれである。

陽子は思い出して頭を振った。全く、彼女には静志がどうしてそこまでなついているのか分からなかった。単純に物珍しいからというのもあるだろうが、それだけであんなに入れ込むものだろうか。

陽子に分からないのは、かの留学生・ロクンが、決して人好きのする社交的な性格でないということである。あまり笑いもしないし、言葉数も少ない。時に不気味さすら感じられた。何しろその巨体の上、身にまとった異国情緒である。かなり浮いた存在に見えた。

「どう? 学校は。友達できそう?」

質問をしてみてもほとんど頷き返すだけ。時々しゃべっても大抵は単語単位。およそ話の弾むという例がない。

「すごく大人しい子ねえ」

陽子は友人に言った。すると友人は、

「そう?」

とそれほど意外そうにもせずに、

「でもさ、カデラマの男の人って、大体そんな感じじゃない?」

と言って、せわしなく髪をかき上げた。

そう言われると、陽子にも通じぬわけではない。カデラマ共和国には彼女と一度旅行したことがある。陽子はその時接した現地の人々の顔を思い出していた。

「(若かったな……)」

バガンマ語という、使用する地域の極めて限られた言語を母語とする国。折角学んだからという理由で、わざわざ選んで行った。その国へ行くのも、そもそもその言語を学んだのも、他人と違うことをしたいというある種の自己顕示欲の表れであった。それが別にその後の人生に直接役立つわけでもないのに。

友人は陽子と話す時間も惜しいらしく、忙しそうに喫茶店から出て行った。仕事を持つ彼女には、井戸端会議が退屈らしい。

「(役に立つ、か……)」

地元の言語を話せる陽子は、まさにホストファミリーとしてうってつけなわけだ。カデラマ人を迎えるに当たり、確かにこれ以上の人選はない。静志の戯れに几帳面に応じながら、相変わらずの無表情でスープをすするロクンの顔を見ながら、陽子は遠い目をした。

「硬派なんだねえ、カデラマの男は。なるほど、武士だね」

友人の言葉を伝え聞いた夫は、晩酌をしながらそう言ってほほ笑む。妻のスキルを活かせる、その点で彼女の役に立てたことを、彼はいささか得意に思っている節である。

妻はそんな彼に白けながら、あるいはひねくれた己を嫌悪しながら考えた。

「(硬派?)」

そうではない。むしろ素朴、いや野蛮。文明の進歩が遅い、いまだ前近代的な土地に共通の感性。それが、例えば陰茎を戯れに勃起させるような所業に出させる。平然とだ。

「(動物的なのよね)」

あまつさえ、たどたどしい日本語。そういう所が、直感的に息子を引き付けるのだと、そう陽子は結論付けた。そして、この国際交流の小さな一歩が、息子の将来を豊かにすることを彼女は願った。


〈つづく〉


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ブラック&ワイフ(4)同情

風呂での一件は、遂に夫へ報告せずにしまった。というより、いつしか当初の衝撃も恐怖も薄れゆき、"一件"と呼ぶ程でもないという気になっていた。

ロクンは相変わらず寡黙であり素朴である。何を考えているか分からない、というより、何も考えていないのかもしれない。ただ自然に逆らうことなく、本能的に生きているようだ。

彼の日課は大学へ通うことである。もっとも、講義の時間はバラバラであるから、家を出る時刻は日によって違う。ほとんど一日中部屋に閉じこもっている日もある。そしてまた、講義が終われば真っ直ぐに帰ってくる。繰り返されるのは家と大学の往復のみ。

「サークルとか入ってみないの?」

陽子は聞いてみる。しかし、ロクンは黙りこくって答えない。

「バイトは……」

彼女は聞こうとしてやめた。彼にはハードルが高いのだろう。この口数の少なさ、ただでさえ不得手な日本語、異国の地で……。

「(異国の地……)」

陽子はハッとした。

「(そうか、そうだよね)」

どうして今まで気づかなかったのかと恥じ入った。単純に考えて、まだ年端もいかない男の子が一人遠い外国へやってきて、それは心細いこともあるだろうと。今まで自分のことや息子のことばかり考えて、こんな初歩的な心配りも忘れていたと。

「(どうかしてたわ)」

彼女はクスリと笑った。それは自嘲じみたものではなく、晴れやかなものだった。

その日から陽子は改まった。カデラマの郷土料理を調べて作ってみたり、息子と共に外へ連れ出してみたり。積極的にバガンマ語で話しかけもした。上辺の関わりではなく、お節介な程にだ。

「順調か、ロッくんの方は」

熱心にパソコン・モニタを睨む妻の肩に手を置きながら、夫が尋ねた。近頃の妻の入れ込みようは、彼も承知するところだった。

陽子は黙って彼の手を払いのけた。曖昧に言葉を濁しながら画面を見つめ続ける。茶化されているようで気分が悪かった。ただそれも無理からぬことではある。

「なあ……それよりさあ……」

夫は再度妻の肩に手を置いた。熱っぽく重い手だった。その手が、両肩から鎖骨の方へ移動する。

「やめてよ……」

陽子はぼそりと言った。滑り降りていた手が止まる。

「駄目か? 今日も……」

夫は寂しげに尋ねた。妻は物憂げに答えた。

「忙しいの……」

それを聞くと、夫は仕方がないという風にすごすごと一人ベッドへ去って行く。いやにあっさりとしていた。毎度のことだからである。

「(だから男って……)」

陽子は意固地になってマウスをカチカチとやった。カデラマのことをまた調べている。久しぶりに出来た仕事なのだ。彼女は生気を取り戻していた。この生気の前に、性愛は不要だった。

いや、そもそもそんなもの元から必要ないと思っている。夫との営みは久しく無い。静志を産んでからは一層減っている。セックスなんて不毛だ。子供を得た今は余計に確信していた。

「そんなことより」

気を取り直して、陽子は明日のことを考え出す。こんな前向きな気持ちは、まるで学生時代のようだった。ロクンも彼女に感化されて少しずつ前向きになっている。彼女はそう感じていた。

が、それが独りよがりだったことは、すぐに明らかとなった。翌朝、陽子はロクンにレイプされた――。


〈つづく〉


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ブラック&ワイフ(5)屈服

「――生きてる……」

それは率直に感じた奇跡だった。辺りは薄暗く、時間と場所の感覚がない。現実味のない肢体を、ただ横たえている。

眼だけを動かして物音の方を見れば、冷蔵庫から出した牛乳パックに、そのまま口を付ける野人の姿があった。精悍な体つきはサバンナに立つ獣のよう。その胸に白い筋が幾つか流れ落ちる。

陽子は足を動かそうとした。動かない。腕を動かそうとした。動かない。ただ辛うじて指先が動くばかり。捕らえられた獲物に、もはや運命から逃れる力は残っていなかった。

彼は間もなく戻ってきた。オスである。見紛う事なきオスである。その証たるや、容易に鎮まることはないらしい。隆々と、且つ悠々と敗北者の前にそそり立つ。

「(また……される……)」

恐怖というよりも諦観。半ば他人事のように自嘲する陽子。その股の間に、ロクンはどっかと腰を下ろした。

「(また……)」

気が遠のいていく。そう、その刹那は正気を保てない……。

――その日、それは唐突に起きた。夫と息子を送り出し、平穏で退屈な日常が始まるいつもの朝、のはずだった。

「ロクン!?」

洗濯カゴを探っていると、背後から突然組み付かれた。段違いの上背と野太い腕が、振り返ることすら許さない。

「どうしたの? ロクン」

自身落ち着こうと、ひとまず優しく問いかける。彼は黙っている。いつものことだ。そう、いつものこと、だが、しかし……

「ロクン……?」

ただならぬ雰囲気に陽子の足はすくんだ。

まさか、という思いはある。むしろ、彼の孤独と寂寥にこそ思いを馳せる。いや、そうに違いない、甘えたいのに違いないと思い込もうとする。

だが、本当は分かっていた。早々に気付いてしまっていた。なぜなら、当たっているからである。紛れもない証拠が、当たっているのである、背中に。あの日見た、あれ。静志がぶら下がって戯れていた、あれ。あれ、アレ、あの隆々としたアレだ!

「離しなさい!」

強硬に逃れようとしたが、これは端から成算がなかった。逆に押し倒され、床に組み伏せられる。今や意図は明白であった。

「(信じられない!)」

否、信じたくないのだ。ロクンは図体こそ巨大だが、接すれば接する程、年相応かそれ以上に素朴な少年だと近頃特に強く感じていたから。

「(信じられない!)」

別の角度からも疑った。こんな事態になることを一体予想しえただろうかと。ほかならぬ自分がだ。十代・二十代の頃ですら、このような場合を自分のことに置き換えて想像しはしなかった。

「イヤッ!」

ようやく芽生えた危機意識が、遂に彼女を本気にさせた。もう迷いなく本気でもがく。たとえ相手を傷つけることになってもやむを得ないと。しかし、それの虚しさはやはり自明だった。火事場の馬鹿力とて当てにはならない。

「(何これ……どういうこと……)」

無意識に浮かぶ涙。それは、恐怖からか、屈辱からか。絶対的に敵わぬ力の前に不本意にも浮かぶ涙。

「(男……!)」

奴の名は男。

「『なあ……それよりさあ……』」

男はセックスをしたがるもの。いつでもそうだ。

「『駄目か? 今日も……』」

実にくだらない。くだらないことだ。男も、セックスも。不必要なのだ、自分にとって。

結婚も将来も、なんてくだらないだろう。このまま家事に勤しみ、子育てに明け暮れ、先行きは決まっている。もはやこれから、何か大きな転機があるわけではない。

陽子の頭は混乱していた。窮地に立たされ返って研ぎ澄まされた神経が、心の闇を乱反射して飛び回る。

友人のこと、学生時代のこと、これまでの思い出が走馬灯のように一瞬間で視界をよぎった。何かに対する渇望、無い物ねだり、尽きせぬ憧憬、ノスタルジー……。陽子は逃げ場のなさにうなされ、死に物狂いでもがいた。

しかし、そんな憂悶もわずか一瞬にして終わる時が来た。全ての残像を消し飛ばし、たった一つの黒い像が占拠していく。それはまさに、あの日見た黒棒の姿にほかならなかった。

「や……め、て……!」

ここへ来て現実のものとなった絶望が、陽子の声を上ずらせる。縛られたわけでもないのに、押さえつけられただけでどうあっても身動きできない。もう、逃げられない。

あの先端が秘所に当たる。彼女は見ていられなかった。依然抵抗を続けつつも、歯を食いしばり、目を固く閉じる。それは銃口を眼前に突き付けられた人に似ていた。

「ぐっ……うっ……!」

涙と鼻水がこぼれる。その縮こまらせた身の内へ、ロクンは厳然と入ってきた。きつく締まった割れ目の力もなんのその、その門を剛直の形だけでこじ開け、後はいともスムーズに侵入していく。

入り出すと一気だった。僅かも停止することなく、そのまま最奥へ激突する。それは奥も奥、通常なら考えられない本当の行き止まり、子宮の奥の壁だ。中途から圧力で彼女の腰は浮かされ、このための角度をつけていた。

「が……っ!」

陽子の目から光が消えた。その刹那は正気を保てない。内臓全部、喉まで陰茎に占領された感じ。

このたった一撃で、あらゆる経験、思想、感情が無力化した。屈服、まさに屈服。陽子はロクンに屈服した。


〈つづく〉


人妻官能小説【蕩蕩】









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ブラック&ワイフ(6)成熟

痛みはない。本当はあるのだろうが、それ以上の心的衝撃が大きすぎて、意識下に上ってこない。

あれから恐らく数時間、朝からずっと犯され続けている。日が落ちかかって、今は夕方頃か。陽子は時計を探そうともしなかった。正確な時刻を知るのが、なんだか怖かったからである。

彼は一体何度射精したのだろうか。この長時間だ、一度もということはあるまい。最初の一撃で気を失った彼女には、正確な所がまるで分からない。そもそも、セックスの回数はいつを基準に考えるのだかも分からなくなってきた。

「(終わりは……ない……?)」

レイプの終わりはいつだろう。死ぬまでだろうか。やはり殺されるのだろうか。既に死を意識した身でありながら、今もこうして生き永らえていることに、陽子はむしろ不条理を感じた。

貞操を奪われても、即そこで人生が終わるわけではない。当たり前のようにその続きがある。体は依然ペニスを受け入れ続け、人形のようにひたすらその用に供している。

性器は今どうなっているのだろうか。これだけ乱暴に酷使されて、無事でいるはずがない。丸太のような太さ、鉄のような硬さでドスドス殴られているのだ。もう破壊されつくしてしまったのではないだろうか。腕も足も動かないのは、折られた記憶はなくとも、やはり同じく破壊されてしまったのに違いない。陽子はそれを目の当たりにするのが怖くて、確かめられないでいた。

彼女はただ天井を見ている。全てを諦めて、されるがままになっている。もう犯されてしまったのだ、これ以上抵抗して何を得ることがあるだろうかと。あまつさえ、死を覚悟しているのである。

だが、ロクンはただの屍を相手にしてきたわけではない。

「ア……アァ……」

陽子はギョッとした。その耳に聞き慣れない声が聞こえたからだ。それは喉の奥から絞り出すような不気味な声。そして、そこに入り混じる激しい息遣い。彼女はすぐに気付いた。だが認めたくなかった。それが自分の喉から漏れていることを。

「ォア……ガハアァ……」

獣との営みの中で、自身獣になったのか。相手の野蛮さに呼応するように野生の雄叫びが漏れる。体内の肉棒のうずきに同調し、まるで呼吸をするように反射的に出ている、それは音だ。

「(ハハ……何これ……)」

訳の分からぬ音まで出すようになって、陽子は自虐的に笑った。他人事のようだ。もはや自分の体とは思えない。それほど、肉体は変身していた。

今しも、亀頭型に膨らんだ子宮が、胎内の脈動と同化してピクピクとうずく。赤ん坊よろしく、母の室内を占拠したロクンだ。

「グゥッ……ィヒ……ッ!」

うずきに合わせて腹筋が収縮し、陽子の背中は跳ねた。すると、動かぬはずの腕が上がり、相手の肋骨にしがみつく。それは、彼を押しとどめようというのではない。ただ、耐える為のものだ。

ロクンは構わずに腰を使う。引き出したかと思えば、根元まで押し込む。本能の求めるまま、ひたすら自分本位に陽子を使ってペニスをしごく。その下腹部の縮れ毛には、白濁した粘液がまつわりついていた。

「ハア……ッ! アゥフ……ッ!」

陽子の目玉が裏返った。またぞろ動かぬはずだった足が持ち上がり、かかとを相手の腿の裏に引っかける。

慣れというものは神秘的だ。あれほどの巨大さを頭の先から尻尾まで、彼女の穴はすっぽりと包みこんでいた。つまりは、そういう風にできている。易々と壊れたりはしないのだ。

「ヘ……デェ……ッ!」

あの世に逝ったように人としての尊厳を忘れた顔で、彼女はよだれを垂らして乱れた。頭を占めるのは、あの日見た男根の像のみ。あの巨大さ、雄々しさがそのまま体内の全てに充満している。一分の隙もなく産道を占領している巨根。その所為で、まるで女体そのものが男根になったようにすら感じられる。亀頭が上昇すれば上へ、下降すれば下へ、右むけば右、左むけば左、陽子はもうロクンの自由自在だ。

「(どうなるの……これ……)」

慣れは意識下にも及ぶ。肉体改造に伴って次第に気を失う時間が短くなっていく。すると同時に、体の奥から未知なる衝動の湧き起ってくるのを感じた。痛みではないジンジンする響き。彼女は知るまいが、陰茎をくるむ潤滑油は刻々と増えていた。

「アウェ……グァウブゥ……ッ!」

自分が正気かどうかさえ分からない。陽子はただ、これも壊れた肉体の作用と結論づけるのがやっとだった。女体の真実を彼女はまだ知らない。

だが、これが今日初めての感覚でないことには薄々気づいていた。気を失ったり失わなかったり、その途切れ途切れのまどろみの中で、彼女は強制的に教育されてきた。それは、女性の成長過程、"女"へと成熟する通過儀礼だった。

「(マ、タ、ク、ル……!)」

この日一日、ただ一度の巨人の進撃で、彼女は女として目覚めたのだった。

「ンハアアアァー……ッ!」

爽快なまでの絶叫が、あらゆる艱難を洗い流してこだました。


〈つづく〉


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ブラック&ワイフ(7)沈黙

やがて、嵐はあっけなく去った。終わり方もまた唐突。しかも、ロクンの勃起は全く収まっていない。にも関わらずの終了だった。彼はそのまま自室に引き取った。

ややあって、陽子はもぞもぞと動き出した。彼女には目的があった。静志を保育園に迎えに行くことだ。ロクンもまた、ちょうど図ったようにこの時間に終わった節がある。

「うぅっ……」

惨めに呻きながら、よろよろと這って浴室に向かう。それは執念だった。満身創痍のような重たい体ながら、意地で動かした。一体どれほどの深手を負っているものか、考えるだに恐ろしい。

しかし、シャワーを浴びた彼女が知ったのは、裂傷ひとつない体だった。あれ程の巨体に苛め抜かれてさぞかし痛んだろうと思いのほか、意外にも陰唇にすら傷がなかったのである。ただ、酷使された恥穴だけが、黒い口を閉じぬままになっていた。そこから溢れ出た白濁液が、湯に混じって排水口に流れる。

「んくっ……」

下唇を噛んでうずきに耐える陽子。開け放った女性器とそこから漏れる子種汁。それに伴ってジンジンと体内から響くうずきは、後遺症のように彼女の肉体と精神を苛んだ。

「ガッ……アッ……!」

時折力なくよろめくと、尖りきった乳首がはずみで壁にぶち当たり、陽子は啼いた。白い粘液がドロリと股の間からこぼれ落ちる。まだ入っていた。それは最後まで硬いままだった彼のペニスと同様に、際限を知らないようだった。

しかし、無論一滴も残しておくわけにいかず、そのためには穴の中からかき出すような作業が必要となる。が、それがどうしても彼女にはできなかった。いまだそこをよく確認するのが怖かったし、それにそこに触れることで、またぞろあの妙な感覚が過敏に蘇りはしまいかと危惧したのである。彼女の精神は、今なお奥まで開きっぱなしの穴ぼこ同様、いまだ冷めることのない女体の昂りに揺れていたのだ。

「ンンウゥ……」

微かに力んで、性器から精液を吐きだそうとする。あるいは恐る恐るシャワーを陰部に当てたりもする。だが、やはりいつまでもあからさまにはできないでいた。結局陽子は、拭い去れない不安を残したままで、浴室を後にせざるを得なかった。

しかし、どんなに不安を抱えていようとも、日常は待ったなしで帰ってくる。何より、執念で自らそこに戻ろうと求めた限りは、なおさらであった。

「ロッくん、ロッくん!」

帰宅した息子は、早速ロクンに飛びついた。ロクンは相変わらずの無愛想。しかし、その応対は以前となんら変わりがなかった。母の貞操を奪っておいて、その息子と応対するのになんの感慨も持たないようだ。無論、静志もなんの違和感もなく母のレイプ魔にじゃれついている。

陽子は黙って、それを見ていた。やがて夫も帰ってきた。彼女はそれにも黙って応じた。いつも通りの反応。彼女もまた、ロクンと同様に平常運転を演じたのだ。夫には打ち明けない。確固たる決意があったわけではないが、言えないというよりは、言わないという選択肢を確かに選んでいた。

そして、その夜の誘いも当然に断った。これも平常の態度の一環として処理された。

ただ、自分自身は偽りきれるものでもない。ロクンが平然としている以上、この家でまともでないのは陽子一人である。彼女は眠れなかった。気を抜くと、あの黒い像がフラッシュバックする。そして体の芯がうずいて熱くなる。これを恐怖と呼ぶべきなのか、彼女には分からない。その心中は著しく混乱しており、懊悩は飽和状態にあった。

考えることはたくさんある。が、方針を絞りきれない。明日からどうすればいいかとか、そういう建設的な方向へ向かう前に思考力が散漫となる。ただ一点はっきりと自覚できていたのは、股間に感じる気持ち悪さである。目下の結論として、彼女はこれに従うほかなかった。

陽子はそっと寝室を抜け出すと、その足で再び浴室へと向かった。まとまらない頭で、とりあえずこの懸念だけは今日中に払拭してしまおうとの判断に至った。

冷たい浴室でうずくまり、じっと股間を見る。その時ようやくにしてちゃんと見ることができた。穴は、やはり開いていた。緩んで、閉じない。彼女は知るまいが、その貫通は子宮まで続いているのである。ロクンの形にくり貫かれて。

陽子は思い切って、そこにシャワーを当てた。

「ううぅ……」

踏ん張る足が痙攣し、たとえようもない切なさが心臓を押し上げる。夜中に独り、股間を洗う女。その背中を、彼女は俯瞰の目で意識した。

涙はない。感情すらない。むしろ持ちたくない。あらゆる評価を回避して、事実をただ淡々と並べ過去に追いやるだけ。今はそれだけで足りた。先のことなどどうでもよかった。

この彼女の無気力な結論は、時を待たずして状況に相応しいものとなる。そもそもが考えることなど無意味なのだとばかりに。

今度はフラッシュバックではない。ロクンが現れた。


〈つづく〉


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ブラック&ワイフ(8)依存

電光石火、騒ぐ暇すらも与えられなかった。彼の準備は万端。まるで、あの最後の瞬間からそのまま飛んできたかのようだった。

野太い腕、分厚い胸板、そしていきり立つ男根。セカンド・レイプはいとも易々と実行された。

「ングェ……ッ!」

床に押し付けられ、後ろからねじ込まれる。陽子は白目をむいて痙攣した。再びの屈服。誰が支配者か、改めて思い知らされた形だ。

「(ごめんなさい)」

そんな言葉が脳裏に浮かんだ。

「(ごめんなさい)」

死んだような表情が、濡れた床の冷たさの上でひしゃげる。タイルの継ぎ目で乳首が摩擦される。

ロクンはガツガツと女体を貪った。一言も発せず、ひたすらに女体を喰らう。そして彼の先端は、やはり子宮の的を射抜いたまま外れなかった。巨大な彼は届き過ぎる。一度筋道が付いたから届きやすいとかそういう次元ではない。なぜなら、今後夫がこの同じルートをたどったとしても、今彼のいるゴールには一生到達できないのだから。

陽子が知っている生殖行為とは明らかに違う。否、ロクンのそれはセックスではないのだ。彼がどんなに子宮へ精子を直撃させようと、彼のやっていることはむしろマスターベーション。たまたま陽子という女体を使って、己の性欲を吐き出しているに過ぎない。

「ガッ……アッ……ングフ……ッ!」

家畜のように、あるいは道具のように意思も認められず消費される陽子。ロクンはそんな彼女の中に、これまたたっぷりと濃い精液を注ぎ込んだ。

「ウゥー……フウゥー……」

半開きの陽子の口から息だけが漏れる。体の芯に広がった熱いものは全く漏れない。栓が抜かれた後も出てこなかった。

その栓は、外に出た後も全く衰えず勃起したままだった。彼はそれを抱え去っていく。そしてトイレへ小便をしに行った。元々そのために起きてきたのであった。陽子レイプは、いわば排泄と同列というわけだ。

彼が去って、陽子は力なく起き上がった。すっかりしょげて、再び股間を洗おうともしなかった。なんのことはない、精子を洗い出すために起きてきたのに、返ってまた量を増やされてしまったのである……。

――翌朝も、当たり前のようにレイプされた。もちろん警戒はしていたし、前以上に抵抗もした。テーブルや棚の上にあったものがそこら中に散乱した。だが、どこかで諦めてもいた。

「(ごめんなさい)」

結局ペニスを突っ込まれて、彼女は屈服した。彼とのことは、既にトラウマになっていた。ドメスティック・バイオレンスの被害者が等しくそうであるように、分かっていても逃げられないのである。また、本来なら夫にまず相談するべきだったのに、それをしないで今を迎えたのだから、やはり彼女の非は否定できまい。

今日もまた、朝から夕方まで。ロクンは飽きもせずに続ける。一切の感情を表すことなく、淡々とする。まるで工場労働でもしているかのようだ。ひたすら陽子を犯す。ただそれだけ。

変わったこともしない。ただ単に膣へと陰茎を挿すだけ。そしてこするだけ。それ以外のことはしない。乳房すら揉まない。彼の興味は膣穴だけだ。そこさえ使えれば良いのである。本当のところ、相手が陽子でなくても良かったとすら言えただろう。

それのどこが楽しいのか。いや、実際のところ楽しいからやっているというより、義務的にやっている感じである。無論、快感を求めてはいる。が、淫らな気持ちというものはそこにないのだ。つまり、彼にとってのこの行為は、食事や睡眠と同じく、生きる過程でこなさなければならない仕事の一つなのである。

合体のさ中、陽子はそのことに気が付いた。

「ンゴッ……オッ、オッ、オッ……!」

獣の啼き声で応える。そう、獣。ロクンは動物なのである。"純然たる性欲"というものがあるなら、彼にこそ存在するものだ。そういう、人間としては少しく雑に過ぎる構造が、純粋無垢な静志には好ましく映るのであろう。そして、その点は陽子にも影響を及ぼしだしていた。

「アグ……ンフッ、ウフッ、フッ……!」

なんのてらいも、駆け引きもない行為の連続の中で、彼女は真実を突き付けられた気がしていた。"男"というレベルではなく、"オス"というレベルとして。それに従うメスとして。

感情というより衝動。思えば、人間は生きる上で物事を複雑にし過ぎる。それらを全て取り去って、生存に必要な最低限度のみを残した状態、それこそ最も頼りがいのある力と言えるのではないだろうか。泰然とした男根の猛威の中で、陽子はそんな感覚に憑りつかれだしていた。

「ウー……ウグフゥー……!」

ひたすらペニスだけでイかされる。小賢しい技術など無意味とばかり、本来の交尾だけで向かえる絶頂。そこにメスとして感じるものが、微かと云えど事実としてあった。

あまつさえ、昨日からの精液がまだ胎内に残ったままでの交尾。火照りの覚める暇もない状況。そこへ持ってきての果てしない子宮摩擦。

「ゴッ、ゴッ、ホゴッ、オグォホッ……!」

唸る。むき出しの力は強い。飾りを要せぬ威厳は微動だにしない。比較の対象は、自然夫へと向かう。彼らの対峙において、メスとして、すなわち生存・繁殖に有利な方を選び取る立場として、理性以上の力で判定を下さんと欲する。

夫は、いわば日常の代表でもある。今居るのは非現実の境。あるはずのない境遇、初めての経験、それらが混沌とする所。その中で燦然と輝きを放ち、王者の気風で導き給うは彼、ロクンだ。その偉大さの前に、あらゆる日常は矮小に見える。就中、夫。

「ヒイィィー……ッ!」

引き出されていななく。残る巨大な風穴は専用の証。誰の? よもや矮小の類のとは、世の何びとも思うまい。

倒錯。もはやレイプではないのかもしれぬ、と陽子。力でメスを得るのがオス。そして、強いオスの子を欲するのがメス。であるならば、今の二人の関係が正統ではないか。

愛、とは何であろうか。ロクンは勃起し、その精子のやり場として陽子を選んだ。片や、陽子はまだ発情していなかったつもりだが、その発情を促すのが、愛か。ならば、事後・最中の発情ならばどうだ。いつからの愛が正しい?

愛液ダラダラの陽子。恍惚とする陽子。足を絡める陽子。忘れゆく陽子。時間を、場所を、夫を、息子ですらも、忘れゆく陽子。逃げる陽子。行き場もなくて、天に召される陽子。満足する陽子。求め出す陽子。陽子。陽子。交尾。陽子。交尾、陽子。陽子交尾。

来る日も来る日も交尾交尾。大学の合間を縫って、繰り返される野獣の営み。力の発動。力にすがるほかないメス。心地よい方へ流されるのはサガ。強い力に頼るのは心地よいこと。よってメス陽子は、ロクンを頼る。

「アアンッ! ンアッ、アッ、アグァッ、アハァン!」

いつの間にやらオスに媚びた鳴き声を上げながら、陽子はロクンに抱かれ続けた。いつしか、その時間だけが現実のものとなりだしていた。それと反比例的に、日常は益々色あせてゆく。

陽子はロクンへと、いや彼との交尾へと、なし崩し的に依存の度を深めていった。


〈つづく〉


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ブラック&ワイフ(9)背信

ロクンは精勤に大学へ通った。以前と同様、表面上真面目な彼である。人妻を犯しておいて何が真面目なものか、と世間からは批判も浴びようが、大学に通うのも当然の事、女を犯すのもまた当前の事、彼にとっては全て生活の一部、同列のものなのだ。

その意味で、彼の生活態度は極めて真面目だった。規則正しく任務をこなす。昼からの講義であれば朝から、午前だけの講義であれば昼から、講義のない日は朝から夕方まで、すなわち交尾に勤しむ。

朝のときは、玄関からだ。息子を送り出してすぐに始まる。

「やめ……」

陽子も一応抗いはするが、今や形ばかり。玄関の戸が閉まるや否や、もう彼を胎内に迎え入れていた。そこは今やロクンの居室。彼好みの型にしつらえられた部屋である。

「アグワッ、ウグッ、ワグゥッ……!」

玄関マットの上に抑え込まれて、いつものように求められる。講義の無い日は、そのまま夕方まで。這って行って逃げ出しても、事に及ぶ場所が変わるだけだ。そうして身も世もなくイかされ、惨めにも発情しきっては疲労困憊の日々である。

そこからあえて脱出しようとしない陽子。何しろ几帳面な学生ロクンのことであるから、週の予定は把握しやすい。であれば、それを見越して外出することも可能だ。現に、陽子は事前に分かっている、「今日は一限から」「明日は午後から」などと。

昼からのときは、午前中にシャワーを浴びたりなどする。そうしてさりげなくスカートを履く。これまではあまり履かなかった彼女だ。それでいて無愛想に扉を開ける。ロクンが帰ってきても、別段期待していたわけではないのだと。

「アアッ! ハグァッ……!」

結果はいつも通り。良くも悪くも期待は裏切られない。午後のひと時を、彼と股をこすり合わせて過ごすのが日課だ。

そうしてその後で、二人で静志を迎えに行ったこともあった。

「まあ、この人が留学生?」

保育士や母親達が口々にロクンを見て言った。いずれも物珍しげにしげしげと彼を眺める。陽子はそれらに一種の優越感を感じながら、それと分からぬほど微かに上気した表情を浮かべて相対した。

「ロッくん!」

相変わらず静志はロクン大好きである。保育士達の耳にも彼から留学生の噂は広まっているらしい。

陽子は二人の手を取り、優々と家路についた。息子と、そしてもはやただの留学生とは呼べぬ男と。子宮からこぼれた彼の真新しい温もりが、ひょっとしたら息子に伝わっているかもしれない。それでも満足だ。陽子は母親である前に、女だった。

男は強い。強いから男だ。女はそれに従うことで幸せを覚える。従わなければならないのではない。いずれ自ら選び取るのである。

ロクンは強かった。やがて、そのことが決定的となる一事が起きた。

「近頃随分仲良くなったじゃないか」

夫にそう何気なく指摘され、陽子ははっとした。彼女の生活は、いまだ規律社会のただ中にあるのだ。規律の第一は、"夫"である。

彼女はその夜、夫に抱かれた。

「久しぶりだね」

そんなことを言いながら、彼は喜んで陽子の体を愛でた。さすがの彼女も申し訳ない気になった。

夫は、キスから始め、首筋、胸、腰と口づけしていき、とにかく丁寧の一語に尽きる愛撫を繰り広げた。誰かとは真逆のやり方である。長いことされていなかったので、陽子にはこれが"前戯"というものだと理解するのに時間が掛かったほどだ。と同時に、まるで他人と交わっているような不自然さを感じた。

それが何故なのか、しばらくの間彼女には分からなかった。どちらが自分を愛しているかなんて自明のはずなのに、なんだろう、この違和感は、とばかり。

彼の行為には一々理由があり、いずれも理に適った"段取り"である。極めて理性的で、これぞ人間の性交。すなわち繁殖の為ばかりでない、愛を確認するための行為と言えた。

夫はやがて、股間へと移行した。彼女はまたはっとしたが、時既に遅し。彼はクンニリングスを開始した。ここしばらくの内にすっかり他のオスによって改造され、仕込まれ尽くした産道なのに、彼は何ら頓着せずにそこに口を付けた。

「(何? この感じ……)」

ひと度生じた違和感は収まらない。

実は今朝がたもロクンと一戦交えていた。それはまだ朝食も前にした寝起き様、便所に立った時だ。パジャマを下着ごとズリ下ろされ、そのまま犯られた。今日はそれだけで終わり、ロクンは一日大学へ。陽子もその後身綺麗にして、今夜に臨んでいるわけである。

とはいえ、伴侶の変わり果てた姿だ。夫はなぜ気づかないのか。あるいは、実際妻や夫の股間の具合など、見た目で判別つかないものかもしれない。立場を置き換えて考えてみると確かにそうだ。陽子は自分の不敵さを棚に上げて、冷めた気持ちで考えた。

そしてまた、この行為の不自然さに思いを馳せる。相手がこの一連の前戯を、本当にやりたくてやっていることなのか、それが分からない。もしやりたくないことだとすれば、なぜするのか。この文明的テクニックは、一体誰に対する義務なのだろうか。

ただ唯一彼から望んできた行為といえば、フェラチオである。これはロクンが望まなかったことでありながら、男性本位の行動であった。

もっとも、陽子はそれに応じなかった。

「ちょっと、おトイレ」

などと愛の営みにおいて禁句ともいうべき無粋な言葉を発し、そっけなくベッドを後にしたからである。彼女の中の違和感は、規律に直面してなお、偽り隠せないほどになっていたのだ。

彼女が部屋を出ると、奇しくもその時、ロクンが帰宅した。夜中の帰宅など以前にはなかったことだが、近頃ようやくこっちでも交友の幅が広がった彼なのだ。

出会いがしらで始まる交尾。全く彼の繁殖力は疲れを知らない。今からすれば、ここへ来た当初何もしなかった時期は、獲物を狙い澄ましていたわけである。一撃必中の構えを取って。

事が勃発して間もなく、静志が物音で起きてきた。相変わらずロクンを見て喜ぶ。だが彼はメスから合体を解かない。となると、当然に陽子も彼と密着したままだ。その際、後背位であったのは不幸中の幸いであった。

「電車ごっこ?」

自分を先頭に、母、ロクンと続いて進みだした時、静志は言った。母を突くピストンは、まるで駆動機関のよう。

「ええ……電車ごっこ」

その遊戯に似つかわしくない艶っぽさで答えながら、陽子は今さっきとはまるで違う、しっくりとくるものを感じていた。息子を前にしてすら大仰にたじろがない。あまつさえ、夫との事の最中に抜け出ている所だというのに。

連結車両はそのまま子供部屋に入る。その時から陽子の昇天が始まった。息子の肩をつかむ手に力がこもる。それでもなんとかベッドまでたどり着いた。

「さあ、もうおやすみ」

息子を寝かせる。ここでまた大波が母を襲う。彼女は目が裏返りそうなのを必死にこらえ、僅かに震える手で布団をかけてやった。

「オヤスミ」

ロクンも後ろから声をかけた。二人が何をしているかなんてことは、幼子には想像も及ばない。

「ママ」

「大丈夫、寝るまで居てあげる」

「ロッくんも?」

「ええ……」

ロクンはママのお腹の中にいる。ここが彼の部屋だ。どうして一人帰ろうか。陽子は笑顔で肯いた。

一人部屋を与えるにしてはまだ幼すぎるかとも思われたが、早期の自立を期待する彼女は息子を一人で寝させるようにしつけていた。この点、留学生より厳しいかもしれない。

陽子はそっと布団の上から手を下ろした。そして床に手を突く。そうしないと不審な振動でベッドを揺らすからである。

「ママー、行くの?」

「イ、イかないわよ。大丈夫よ」

四つん這いになって息子に顔を近づける。その頬を彼は優しく撫でた。折しも引きも切らぬ大波が母を翻弄していた矢先である。静志はママのイき顔を見て微笑みながら、静かに目を閉じた。

他方、ママの忍耐は限界だった。我が子から見えぬ下半身はすっかり丸裸にされ、先程夫の唾液で濡らされた穴で巨根にしゃぶりつき、ガクガク痙攣しながら、後はもう声をこらえるので必死だ。

何も知らず、いつしか眠りに落ちた息子のベッドの横の闇で、彼女は死闘を繰り広げた。ふいにある布切れが目に入る。彼女はそれを迷わず口に押し込んだ。それは静志のブリーフだった。

「フグゥー……ングフゥー……!」

子供部屋の床に顔を押し付け、息子の下着によだれを染み込ませながら、ペニスでイき狂う母である。これが男の強さだと、彼女は教えるつもりなのか。

やがて、事が済み寝室に帰る。酔いを得たような陽子は、返す刀で夫との"義務"も果たすつもりだった。

だが、すっかり眠気の方が勝っていた彼は、ロクンが帰ってきたことや静志が起きてきた顛末を聞くと、何もせずに寝てしまった。結局彼は、ロクンが妻と交尾するために、前戯のお膳立てをしたようなものであった。


〈つづく〉

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ブラック&ワイフ(10)渇望

獣の交尾は、陽子の人生観をも変えた。オスのみならず、セックスそのものへも関心が向き始めたのである。これまでの人生で、性が関心事の優先順位上位を占めることなどなかった彼女。異性を意識する女を軽蔑してすらいた。それが変わったのである。

現在の彼女は、まるでセックス覚えたての少女のようであった。年の割に、著しく性の知識に乏しい彼女。他方、年はともかく、同様に無知なロクン。一回りも年齢差がありながら二人は同じスタートラインに立って、快楽の種類を探求し始めたのである。

陽子はまず、フェラチオを試みた。相手がそれを期待せず、例によって単独行動に走る中実行するには骨が折れたが、事後の隙を突いてようやく口へ含むことに成功した。

初め、ロクンは驚いていた。この時初めて彼女は優位に立てた気がした。当初は不慣れな技で射精にまで至らなかったが、それでも後になって、ロクン自ら亀頭を口に押し込んで来た時、陽子は達成の歓びに酔った。

「ンゴホォ……」

ぶち込まれると一気だ。喉の奥まで到達する。柔らかい内はまだ良い。臨戦態勢になった時は、死活問題である。今度は冗談抜きで死の危険を感じた。

カリ首が上舌をめくり、まるでそれはウテルスの中に侵入した時のよう。そう、彼がひと度口淫を強いるや、それは膣交と同様なのである。

口腔に満ちる初体験ともいうべきオスの臭気、顎が外れそうな程の太さ。彼女は朦朧となった。同時に脳髄に柔らかな心地よさが分泌する。

「(死ぬ……ああ、死ぬ……)」

ロクンが腰を振ると、睾丸が顎をぶった。窒息寸前の喉へ、精液を流し込まれた。こみ上げる胃液も逆流を許されない。絶対的な硬さは歯も立てさせない。しかし、彼女に後悔はない。

普通のフェラチオもしてやりたかった。現に度々挑戦した。しかし、その都度イラマチオになった。ただ、それでも良かった。この強制感! 支配感! 絶大な存在感! ペニスから授乳されるオスのミルク、エナジーが、メスを昂らせる。

陽子は服を脱いだ。一糸まとわぬ姿で、動物本来の交尾に誘う。彼女には、それなりに自分の肉体美に自信があった。胸も豊かな方だと自覚している。これまではそれを、男の為に見せびらかそうなどと露程も思わなかったが。

ロクンは依然として意に介さなかった。そこで陽子は、手ずから彼の掌を乳房に添えてやった。まるで押し売りのような態度である。

だがこれは、あくまで好奇心の発露なのだ。性の深奥を究めるため、強き男によって乳房を掴まれてみたかったのである。決して、あの段取りじみた前戯をさせたかったわけではない。

すると、ロクンもようやく能動的に乳を握るようになってきた。揉むというにはあまりにも乱暴な手つきで、柔らかい肉塊を変形させる。

「ングゥッ!」

盛り上がった乳輪が赤みを増すと、陽子はいなないた。確かに乱暴だ。粗野で、しかし逞しい。

ロクンは素直だった。教えられるとすぐにやってみる。野生に育った獣が文明社会に触れ、少しずつ知恵を付けていくような感じだった。この感覚は、陽子の母性をも満足させていった。

だが彼女は重要な点を見落としていた。これら一連の研究が"しつけ"の役割を担い、結果として彼からむき出しの強さを奪いつつあったことに。そして、理性という飾りを施し、獣から人間へと進化させつつあったことに。

やがて、陽子は待つ日が多くなった。ロクンの交友関係が広がり、それは従来の陽子なら共に喜んでやったことのはずだが、興味のベクトルが変化した今日、むしろ悩ましい問題となった。まだ精神まで蝕まれてはいないと信じている彼女、さすがにうろたえたりはしないが、ロクンに求められる時、確実に前よりも反応の良い肉体はあった。

「アアッ!」

時間を置いて挿されるとき、覚えず感動の声が漏れる。それ程回数が激減したわけではないし、夫との関係に比すれば依然圧倒的な頻度はあったが、ほんの僅かに時間が開くようになっただけでこんなに大事になる位、彼への依存度は増していたのである。

それだものだから、彼が夏季休暇を利用して帰郷してしまった時は、ぽっかりと穴が開いたようだった、心にも体にも。

「はあ……」

溜め息をつく日々。それは、ロクンを知る前と全く異質な空虚感である。失って初めて分かる大切さ、彼女はようやく自覚した。

「ロッくんが居ないと、寂しいもんだな。な?」

夫がそんなことを言う間にも、魂の抜けたような力ない笑顔でぼんやり遠い目をしていた。一週間、二週間と経つ内、虚無感は絶望的になっていく。

一事は夫にその穴埋めを期待したこともあったが、それは彼女曰く、"とち狂った"考えだった。何もかもが違う。もはや嫌悪感すら湧かない、"無"だ。夫はすなわち"無"だった。

一方、久しぶりで腰を振って、彼は満足そうである。あまつさえ、

「ちょっと前より、なんか柔らかくなって、気持ちよかった」

などとあけっぴろげに彼女の秘所の具合を評し、得々と笑っていた。

それを聞いてすら、陽子は何も感じない。膣の変化に気付かれているというのに、焦りもしない。ただただぼんやりするだけだ。

――三週間。気の遠くなる時間。肉体の変化は決定的だった。人生の時間を思えば僅かのはずなのに、男根の入っていない女体はまるで欠陥品のようだった。陽子は虚無感を超え、自虐的になりだした。己の価値を軽んじだす。

――ひと月が経つと、意味不明な震えを覚えるようになった。本当に震えているのかどうかははっきりしない。が、体がもう通常ではないとの危惧は拭い去れないのだ。

そんな時だ、思いもかけぬ衝撃を、秘穴に受けたのは。

「カンチョーッ!」

それは静志の仕業だった。彼は両手を組んで人差し指を揃えてピンと立て、それを突然尻の方から突き刺してきたのである。

「ンゴッ! オ……!」

陽子は絶句した。指は布地越しながら、したたかに膣を貫いていた。素晴らしい衝撃。それをスーパーマーケットで買い物中にやられたものだからたまったものではない。思わずカゴごと前の棚に倒れ込む。

後で聞けば、なんでも親戚の叔父に教えてもらったいたずらだということだった。本来は尻穴を狙うべき所が、女陰に当たったものである。もちろん、幼子は真相を知らない。

「ダメ、でしょお……そんなこと、しちゃあ……」

ようやっとそう注意して、しかし母はまだ動けなかった。急激にこみ上げる熱と汗が全身を包む。近くにいる店員が怪訝な目でこちらを見ている気がして、彼女はいたたまれなくなった。

買い物カゴを息子に押し付け、内股歩きでトイレに駆けこむ。別に出血はしていなかった。その代わり、期待満々とばかりに陰唇が、モアッとする温もりと共に舌を出していた。まるでニヤリと笑っているかのようだった。

「アァ……」

陽子は絶頂していた。小さな拳とはいえ、予想外の方向からから突如来た突進力が、ロクンの時と似ていたのだ。

股間をさらけ出したまま、しばらくは動けない。ロクンの時ならこのまま延々と性悦の境を漂うことになる。その癖で性器が本格化してしまい、動けないのだ。

「(行かなきゃ)」

そう思って立ち上がろうとすると、股がちょっと擦れただけでガクガクと尻もちをついてしまう。少し待って、下着をずり上げようとしても同様だ。中々治まりそうにない。むしろ、"もっと、もっと"とせっつかれるようだ。

"仕方なしに"陽子は指の腹でクリトリスを撫でた。

「ンヒッ!」

ビリビリ痺れる実感に心躍る。こうなると好奇心旺盛な彼女。このままどこまで行くのか試したい気持ちになる。

「(ダメ。行かなきゃ)」

秘花は益々濡れる。待ちかねたとばかり、いよいよ濡れそぼつ。指で軽くさするだけでもビクビク痙攣した。

「(イ、イかなきゃ……)」

結局静志は、長い間待ちぼうけを喰わされることになった。

以来陽子は、いつまた襲われるかと、戦々恐々の日々を送ることになった。ところが、一度で飽きたのか、息子は二度とやらない。とうとう母は、

「カンチョ!」

と冗談めかして、彼の尻に同じことを仕掛けてみたりした。すると、息子もまた負けじとやり返すのである。

「も、もお、コラァ……」

口辺を緩めて叱る母。この後のトイレは、例によって長い用足しとなった。

陽子の餓えと渇きは、かくも見境のないものとなっていった。心ここにあらずの日々。もはや真実の彼女を家族の生活に見出すことは不可能であった。


〈つづく〉


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