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オナニー、それは生涯を賭けた孤独なあがき。



作者が思いついたエロ話を羅列して自分を慰めるブログです。下品な妄想と低俗な文章に股間で共感して頂けたら幸いです。

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なお、掲載している小説はすべて作りごとであり、実在の人物・団体等とは一切の関係がございません。

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「オナこもりの小説」は、エロ小説を気ままにアップしていくブログです。たまに、AV女優や、TVで見た巨乳のことなども書いています。左サイドにある「カテゴリ」から、それっぽい項目を選んでご覧ください。

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小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。

■連続作品
◆長編作品
「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」

◆中編作品
「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」
「大輪動会」(連載中)

短編作品
「ママの枕」  ▼「ブラック&ワイフ」
「夏のおばさん」  ▼「二回り三回り年下男」  ▼「兄と妻」

一話完結
「お昼寝おばさん」 ▼「上手くやりたい」  ▼「珍休さんと水あめ女」
「栗の花匂う人」  ▼「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」
「いたずらの入り口」 ▼「学食のおばさん便器」  ▼「山姥今様」
「おしっこ、ついてきて。」

大輪動会-プログラム#26-


 *

「家からか?」

電話を終えた優斗に羽根沢が尋ねた。少し萎縮した様子で、少年が頷く。日が暮れても帰宅しない我が子を心配して、その母親が連絡をよこしたのだ。

 優斗は恵太のもとに寄った。この同級生もまた、手元のアプリケーションで親に返事をしているところだった。

「“金光君ちにいます”って言ってやりゃいいじゃんか」

小林が手近な者にそうアドバイスすると、克弘が同意も反対もしないで愛想笑いを返した。金光と距離を置く方針の家庭は多く、彼の家もその一つだ。金光の家にいるなんて言えば、むしろすぐ帰ってくるように言われるだろう。その点は、友人の俊之も同じだった。

 それに反して、金光家の名が有効な者もいる。雅也と祥吾だ。雅也の家は仕事上の繋がりから金光を無下には出来ないし、母子家庭の祥吾の家は、遅くまで留守である。何より、この二人は日頃から佳彦と交流があることを知られているから、不自然さがない。

「お子ちゃまは、そろそろ帰れってこった」

森岳がそう投げやりに呟くと、それをもう少しやんわりと袋田が言いかえた。

「あんまり遅いと怪しまれるからね。無理しないで、帰る人は帰った方がいいよ」

帰ると自ら言い出しにくかろうと気を回したものである。実際、この場で最年少の恵太や優斗はきっかけを自分でつかめない性質だった。もっとも、だからと言って、早く帰りたかったわけではない。

「んん? まだヌき足りないか? ヌき足りないんだろう」

ニヤニヤとして森岳が少年らの顔を覗き込む。すると、見られた方ははにかんで俯いた。図星なのである。

「それにしても、あいつらどこまで行ったんだろう」

腕組みして、小林が訝しがる。

「帰る前に、もう一発位な、ヤッてけたらいいのに」

それは彼なりの思いやりだった。聞いた少年らの顔がパアッと期待に輝く。

 *

 前原は教室の窓側の方、すなわち廊下と逆の方へと移り、低 学年用の小さな椅子に座っていた。その股間には有紀が顔をうずめている。

「分かった。逃げないから離せ」

先程そう言って、覚悟を決めたことを伝えると、続いて、座らせろ、と言い、椅子を求めて移動したのだった。そうして、わざわざ窓近くの席を選って腰掛けたのである。それもこれも、全て廊下から遠ざかる為だった。

「ヘッ、露出狂かよ」

竜二が口の中でつぶやくのを耳ざとく聞いて、浩樹が小突く。慶介も含め、不良三人衆の誰も前原の申し出に逆らわなかった。彼らの目論見にとっても、色々と好都合だったのである。

 電気を灯したせいで外は闇に沈み、窓には部屋が映っている。向こう側は見えず、ただ室内の光景だけ。そこには、諦めと蔑みの色を浮かべた、幽鬼のような白い頬があった。

「(お前の為だろうが)」

前原は、視線を眼下からも窓からも逸らして思った。ついさっき、女が自分をかつての愛人と認めたことを知った。思考は緩慢ではあるが、失われたわけではなく、彼我の岸を行ったり来たりするらしい。気づいた刹那、彼女の目にたちまち侮蔑の情が浮かんだのを、前原は見逃さなかった。

「(お前の為だろうが、クソッ)」

入り口の方を見やる。誰も気づかないが、隙間の漆黒に、微かに、ほんの微かにきらめく光がある。光は一定せず、ごく僅かではあるがまたたいていた。

 あそこからなら見えない、と前原は踏んでいる。己の顔を見られたことは仕方がない。が、肝心の母の顔は、そして彼女がしていることは見せるわけにいかないのだ。妙なもので、卑怯を自認する彼でありながら、越えてはいけない一線にはこだわりがあった。

 ところが、庇おうとしている相手には彼の気苦労が一切通じていない。彼女ときたら、実際にはこちらを見上げる位置にありながら、気持ちは完全にこちらを見下しに掛かっていた。真実を教えてやれたなら、どんなに楽だろうかと思う、お前と、お前の子供の破滅を回避する為なのだと。

「(それにしてもこいつ……)」

前原は、考えまいと努めながらも感じずにはいられなかった。翳りゆく肉棒が、口唇の摩擦で膨らみを増していく。唾液の中に、別の粘り気が加わってゆく。つい今朝も同じことをされたものだ、まだ愛人だったあの頃、愛をもって。

 無論、今、それが復活したとは思わない。が、行為自体は実にまめまめしく、まさしく奉仕活動にほかならなかった。先程誰かが言った通り、急速に慣れ、あるいは技術を仕込まれた結果だろうか。一体今日どれだけの本数をしゃぶらされたのか。ふとそんな考えが頭をよぎって、前原はそれを振り払った。

 だが、考えまいとすればする程、悪循環に陥るものだ。前原は最初、有紀に口淫させると聞いた時、ひょっとしたら噛み千切られるのではないかと危惧した。それが、思いのほか素直に始まったのは、一つに周囲からの脅迫もあるだろう。が、どうもそれだけではないのではないかと、彼は別な仮説を思いつきだした。

「(こいつ……)」

意思に反して猛り出す彼自身。有紀の奉仕は勢いを増し、睾丸を揉みしだき、竿を手で摩擦するまでになった。

「おいおい、やっぱりカレシさんにするサービスは違うね」

「妬けるねえ」

さすがに彼女の積極性を見逃せず、口々に面白がる男達。

「ヘッヘッ、元気になってきたじゃん、おっさん」

浩樹が揶揄する。

「(そうか)」

焦りながら、前原は半ば確信した。衆人環視の中、口先に反して勃起してしまうということ。その辱め、すなわち我が自尊心を傷つけることこそ、彼女の出来るささやかな復讐にほかならないのではないかと。

「(くだらない)」

自分の思い付きと、仮に本当にそうだったとしての彼女のやり口、そして何より、どうにもならない己が体の反応に対して、彼は落胆と焦燥を禁じ得なかった。そうこうする内にも、男根は今朝の如く種付け準備に着々だ。

「ク……ソ……」

もういい、とばかり身をかがめて逃げ、相手の肩を押し戻す。だが、彼の抵抗はすぐさま周りの監視者に止められた。

「なんだよ、イきそうなのか」

「(そうじゃない)」

なんの強がりか、前原は悔しそうに奥歯を噛む。なんのことはない、有紀のみか、自分もおもちゃにされているのだ。所詮は彼らの慰み者に過ぎないわけで。

「なんだかんだで勃起しちゃって。おっさんってさ、М? 見られて興奮するタイプ?」

自分を笑う声がグルグルと頭上を回る。その重みに耐えかねて、ふいに彼は窓の方へ首を傾けた。

「ヒッ!」

途端に悲鳴を漏らす。視線の先に映る目が、ちょうどこちらを見ていたのだ。青白い顔を傾け、唇をモゴモゴさせて。

 慌てて視界を前方に移す。すると、まるで追いかけてきたかのように、そこにもまた同じ目があった。

「あっ!」

背筋の凍る思いがした。その目はもはや何も語らず、蔑みも怒りも宿さずに、ただただこちらを見返していた。

「(なんなんだよ)」

前原の中で急速に苛立ちが募ってきた。自分の罪を棚に上げて、相手にそれを転嫁する。それは自尊心防衛の反動であり、且つはまた目下の恐れや恥じらいを払拭したい衝動からだった。

 その内心を見透かしているのかいないのか、とにかく有紀の口淫は一層の猛威を揮う。今や隈なく濡れそぼった肉茎と玉袋。そこからダラダラと滴り落ちる粘汁。鼻孔を広げ、呆けたように狂いしゃぶるは、果たして演技か本心か。その手で隆々と育て上げられたる筋棒は、ピクピクとはしたなく小躍りして衆人の関心を誘った。

 内一人が、助け舟を出すようにしたり顔で言う。

「そろそろ入れさせてやんなよ」

その指令で、痴女風の裸体がゆらりと立ち上がらされた。それを見て、前原が今更ながらにハッとする。そうだ、裸だったと。チラリと扉を窺うも、この煌々と照らされた中では、そこからバッチリ見えていることは明白だ。

「チッ……」

誰にも悟られぬ位小さく舌打ちして、彼自身は自分の露出部が見えぬように上手く体を返しながら、そうして相手のこともさりげなく裏向けた。すなわち、窓に向かって有紀を立たせ、自分がその後ろから重なるという体位だ。これなら、部屋の入口側からは、ほぼ自分の後ろ姿しか見えないだろう。経験少なな“彼”には、ちょっと意味の分からない行為だろうと読んだのである。

 しかし、周囲は当然、そんな配慮を知らない。

「ヘー」

クスクス笑いながら慶介がつぶやく。要は、自分から窓外へ見せつける位置に立ったと見えたのだ。ほかの者もそういう目で見ている。

 黒い画面には、彼らのその細めた目が数々映っているはずだ。だが、前原にはその一々を確認する覚悟が無かった。そればかりか、己やこれから性交する女の顔すら見ることが出来なかった。ひょっとしたら、犯されながら、その犯す男の顔をまんじりともせずに彼女は見ているかもしれない。それは彼の精神にとって耐えられないことだった。

「クソ……」

だが、苛立たしさは続いている。これこそがもはやよすがだった。誰かに責任を押し付けて他動化しないと、正当化出来ないのである。

 前原は怒りに身を任せるつもりで、突先を肉びらにあてがった。と、その時、浩樹が思いもよらない口出しをした。

「ああ、そうだ。その前にさ、カノジョさんがあんなに頑張ってくれたんだから、お返ししてやりなよ」

「え……?」

急な話に、思わず毒気の抜かれた返事をする前原。だが、その一瞬後には、みるみる顔色が青ざめていった。それはすなわち、クンニリングスをしろとの命令だった。

「ガッハ、天才かよ、お前」

竜二が手を打って喜ぶ。すぐさま彼は友の援護に回って、前原の両肩を思い切り押さえつけ、彼を跪かせた。

「やめ、やめろ……、おい!」

恥も外聞もなく取り乱す前原。その眼前には、開ききった黒い穴ぼこが二つ迫る。

「ヒィッ! やめ……っ!」

皆まで言わせてもらえなかった。絶叫の後、彼の口と鼻は、丸々肥えた尻の狭間にめり込んでいた。後頭部を掴まれ、そのままグリグリと揺すぶられる。そして、一定時間それを続けられた後、解放された。

「オゴッ! ゴッ、ゴホッ!」

苦しげにむせ返り、前原は浅く速く息を吐く。すぐさま第二の突撃。拒絶も何も聞き入れられない。それからは何度も何度も、突っ込んでは離れ、息継ぎしては潜り、尻に向かってキツツキ運動だ。

「何嫌がってんだよ、恋人だろ?」

濡れた前髪を張り付かせ、鼻柱からトロロを垂らす間抜け面を、竜二がせせら笑った。

「グアァ……オ、オゲエェー……!」

キツツキは答えず、ただ吐き気を催すのみ。実際に吐くものが出なかったことは不幸中の幸いだった。

「舐めたことないの? いつもクンニしないわけ?」

浩樹にそう問われても返す言葉はない。普段ならば、やるのだ。エチケットだと思って、義務的にやっている。但し、陰唇に対してのみ。だが、今は……

 彼の気持ちを代弁するかのように、沼尻が言った。

「まあ、俺だったら嫌だわな。ケツの穴舐めるなんて、よくやるぜ」

シモで繋がるのは平気な癖に、口でするのは不潔だというのが彼の不浄基準である。大方の意見も共通していた。

 ただ鎌先だけは、

「いやあ、アナル舐めも中々乙なもんですよ。特にベッピンさんのおケツはね」

と、独自の見解で一線を画した。

 しかし、そんな彼でも今それをあえてやりはしない。汚らわしいというよりも、ほかの者の前でやることに、喫緊の必要性を見出せないからだ。何しろ、さんざっぱら色んな男達の子種汁を連射注入された雌穴に顔を近づけるというのは、この場の流れとして些か弱者に対する仕打ちを想起させたのである。

 実際、前原の顔面はグショグショに濡れていた。もう誰のものかも分からない、ただ自分のものでないことだけは確かな汁にまみれている。その上を、いつしか溢れ出した涙が、スーッと伝った。

 パックリ開いた肛門に鼻先が深々と挿し込まれる。鼻で息をしないようにしているから、臭いは分からない。鎌先によれば、臭くないはずだとのことだが、真実はどうか。いずれにせよ、この屈辱的拷問に、前原の心は完膚なきまでに打ちのめされた。

「ゴッ、オッ、オーッ、オーッ!」

肩を怒らせて息を吐くその口周りには、有紀の恥毛がそよいでいる。ぶつかった瞬間、柔らかい肉とその表面のザラザラした感触が肌に触れるが、その際に張り付いたものだ。嗅覚はシャットアウトしても、触感はそうもいかない。

 何より彼が恐れたのは、穴の奥から生温かい風が吹き出すように感じられたことである。縦に並ぶ内、上の穴から吹き出す温風といえば限定的だ。それを顔面に浴びるなど、正気の沙汰ではないと思った。一方で、下の出口からも風が来るようである。だとすれば、それは体温の熱気であろう。彼としては、上の方からのものも、それと同じだと、とにかくどうしても不潔なものでないと、願うしかなかった。

 そういう境涯にあるものだから、

「そろそろ入れるか」

と言われた時は、つい最前の怒りを忘れて、ほっとしさえしたものだ。だが、ここでも最後の一悶着があった。当然に下方の入り口を目指す彼に、

「折角だから、ケツマンコ使いなよ」

と、浩樹が促したのである。前原は戸惑った。まだ不浄の念が強かった。しかし、拒めばまたしゃがまされるだろうことを示されれば、もはや選択肢はほかになかった。

「う……ぐ……」

彼のプライドが汚れてゆく、洞穴に潜り、その壁に擦れて。ただオスである機能だけを活かされ、交尾の時期も相手も選ばせてもらえず、いや子作りさえ許されないで、産道の裏の道を掘らされる。そは如何なる役目の坑夫や。有為な精子はただ排泄に消えるのみ。

 もっとも、本当に人格を否定されているのは、その坑夫に腸掘削される、女鉱山にほかならずは言うまでもない。

 *

「ちょ、ちょっと、あれ見て! あれ、何?」

目の利く一人が素っ頓狂にわめく。三人の主婦、用事を終えてようやく帰らんと校門近くまで来ていた折のこと、何気なく振り返ったものである。

「え? 何よ」

仲間の突然な騒ぎようにギョッとして、同じ方向を見る。すぐには分からなかった。すると、もう一人が先に異変に気付いた。

「あっ!」

その後はもう走り出していた。ただ、ある程度まで来ると速度を落として忍び足になる。その頃にはもう全員が理解していた。

「嘘でしょ……」

絶句して、口元を手で覆い隠す。校舎一階のある部屋で、裸の女が窓に両手をついて、その豊満な胸を揺らしている。見紛うはずもない。

「か、金光さん……」

震える声で一人が口にした。露骨に言うも憚られる事実ながら、それはもう歴然とし過ぎており。

 こういう場合、とっさにどうして良いか分からない。あまりに突飛な事件に遭遇し、平和な彼女らは対処しかねた。

 するとそこへ、どうしてか服部がひょっこり現れた。

「や、なんですか、あれは」

 実はカメラを構えて窓下に潜んでいたなんて露程も疑わない善女達。内一名は、服部の職業も知っていたので、半ば安心してすがり付いた。

「ど、どうしましょう」

「いや、信じられないですね」

驚愕し、やがて眉を顰め、次第に怒り出す風の服部。か弱い女らとは別の感じで震え出してみせた。

 そこへ、まるで図ったように合流したのが比嘉だ。但しこれは全くの偶然。ちょうど自分の任務を終えた所、騒ぎを感じて駆け付けたものである。

 増えたギャラリーの前でもなお、淫らなシーンは止まらない。彼らの位置からは、有紀と、その背後にいる前原だけが、灯りの中で辛うじて見えていた。

「あれは……金光さんとこの弁護士の……」

本日二度目の観測者となった比嘉。動揺した会話の中で、自然と口を滑らせる。

「え、じゃあ、不倫……?」

これまた口を滑らせて、主婦が申し訳なさそうに口元を隠した。しかし、この頃にはもう、不謹慎な好奇心が頭をもたげだしている。ほかの同志もだ。

「エー、だって、さっき……ねえ?」

これはもう完全にゴシップ好きが恰好のネタにありついた様子である。彼女はそのまま思わせぶりに視線を配って、先に出くわした廊下の一件を話題に出しそうにした。

 が、生憎その機会は遮られた。

「学校で何をやっとるんだ!」

怒り心頭に発した態の服部が、注意すると言って校舎へ向かいだしたのである。

 慌ててそちらを追いかけつつ、比嘉が振り返って言った。

「あ、お母さん達は、もう帰って下さいね」

それを聞くと、服部も踵を返して同調した。

「そうそう、お気をつけてね。危険なことに巻き込まれちゃあいけませんから。後は任せて下さい」

「はあ……」

やや後ろ髪引かれる思いはありながらも、“危険”というワードに何やら重みを感じ、主婦連の猟奇の芽はここで摘み取られた。

「ああ、それから――」

比嘉が付け加える。

「このことは出来るだけ」

唇の前で指を立ててみせる。

「ハーイ」

言われた方はわざとらしく首をすくめ、少しいたずらっぽく小声になって返事した。そうして比嘉に守られ、校門の手前まで戻る。そこで男組と女組は分かれた。

 帰路、興奮冷めやらぬ女達は、当然とばかり口さがなく噂し合った。

「でもさ、あんなことの後で、よく出来るよね。汚くない?」

「ねえ、思うんだけど、あれもプレイとかだったんじゃない?」

「うわ……キモ……ヤバい、わたし吐きそう……」

「え、大丈夫?」

火の付いた彼女らを一体誰が止められようか。果たして、これ程の事件に遭って、しかも仲間があって、慎ましく自制する方が稀有である。

「見て、これ」

「あ、え、嘘、いつの間に撮ってたの?」


〈つづく〉


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大輪動会-プログラム#25-


 *

「誰が呼んだのよ、まったく」

口をへの字に結んで、ある主婦がこぼした。そちらを指して言わなくとも、皆誰のことか分かっている。知らぬは当人ばかりなり。この店で盛り上がっているのは、金光のいるテーブルだけで、ほかはあからさまに白けていた。

「今まで来なかったじゃんねえ」

友人の女も同調する。これまで金光が役員の打ち上げ会になど来たことはないのだ。

 向かいに座る島田は“まあまあ”と苦笑いでなだめながら、目の前の刺身を勧めた。本来なら、自分だって金光と同じ宴席になど出たくない。だが、今日ばかりは彼を間近に見ていなければならなかった。

「(それにしても……)」

溜め息つきながら、彼は考える。先程の電話で、小林が言っていた内容だ。

 本来なら、今頃有紀を自宅に送り届け、一連の事件からは既に手を引いているはずだった。この宴会は、それまでのいわば時間稼ぎ。家に帰った金光が、あられもない妻の姿を見て屈辱にまみれるか、あるいは妻がこの件を隠し通したとして、寝取りの真実を知るこちら側が密かに嘲笑うか、いずれにせよ、顧問弁護士と彼女との不適切な関係は動画の流出により世間に暴露され、金光は醜聞を避けられないという筋書きだった。

 たとえ自分を姦淫した犯人の名を有紀が訴えたとしても問題ないと踏んでいる。証拠がない上に、ここまで大がかりで突飛な話は真実味がなく、誰も真に受けないだろう。それに、恐らく金光は事実を公表しないだろうし、仮に追及を始めたとして、それを信じ、協力する人間はこの町に皆無だろう。なぜなら、彼は一番大切なもの、人望をないがしろにしてきたからだ。どんなに土地の名士で小金を持っていようとも、利潤の出ない個人的な用事にまで付き合う道楽者はいない。そして、その頃にはもう、スキャンダルによって彼の名声は少なからず傷ついているはずなのである。

 とはいえ、島田らの我が身に災難が降りかかるかどうか、それは一種の賭けだった。金光がその気になれば、直接的復讐に転じないとも限らない。それでも、島田はリスクを取った。慶介ら、コミュニティの若手が罪に走った以上、この船に乗るしかないのだ、と。むしろ、これを奇貨として、皆の敵を葬り去る機会だと考えた。

 島田はお猪口を煽った。酒が喉に染み通る。彼は熱い男だ。醜悪な罪人に成り下がってなお、この町の繋がりを信じている。その辺り、この閉鎖的地の因習文化を色濃く受け継いでいると言えた。

「(しかし……)」

一方で彼は頭を抱えた。現実は筋書き通りにいかない。彼らはまだ犯し足りないと言う。被害女性への同情心などいまだ湧かないが、さすがにこれ以上事を大きくしたくないという焦りはある。

「(金光が帰宅した時、妻が居ないとなると、奴はどう出るか……)」

彼は場を眺めた。白けきった空気。この宴は長くもつまい。しばらく考慮した後、彼は携帯電話を手に取り席を立った。

 *

「ンンニイギイヒイー……!」

歯を食いしばって、拷問に耐える有紀。死んだようであったのが、その時ばかりは息を吹き返す。

「ああ、ホントだ、ヤッベえ! すぐイッちまう」

「だろう?」

新しい快楽穴を味わい歓喜する竜二に、先達の沼尻が得意気である。功労者鎌先も嬉しそうだ。

 前原は膝を抱き、震えながらそれを見つめていた。玄関ホールからすぐ横の部屋に連れ込まれたその一瞬後には、もう地獄が再開していた。外道共に尻と膣同時の交尾を強いられるかつての愛人。目を覆いたくなる惨状ながら、しかし何故か目を離せない。

「女を置いて逃げんのかよ」

先程慶介に詰られた。逃げ出そうとしてもどうせ捕まえるだろうが、と恨み節を思う。だが真実未練はない。ないのだ。保身が第一。体裁など構っていられない。それに、女の方でも愛想を尽かしているに違いないのだ。

「(そうだよ。オレはクズだよ)」

そう居直って、前原は逃げ腰ながら有紀を見つめた。怖いもの見たさであった。この凶悪事件の結末、そして愛人の自分に向ける感情を。

 暗がりの中、白い肌がヌルヌルと動く。怖い、まるで亡者の様な女の乱れ髪が。そのやつれた頬の上の目が。その目に光はあるのか。それと目を合わせることが、

「(怖い!)」

とてつもない恐怖。それでも視線を外せないでいる。そんな彼を浩樹が揶揄した。

「おっさん、勃起してんじゃないの?」

浩樹は今、相方と共に有紀をシェアしている。竜二が後ろ、彼が前だ。

「次、おっさんヤッていいぜ? 好きなんだろ? このオバサンが」

クスクス笑いながら、彼は続けた。片や、竜二は、

「おお、ヤベえよ、こっちの締まりキツ過ぎ」

と、相棒程も余裕がないようで、というのも、両穴からこすり合う時、肉棒への締め付けが今まで以上になるからと、今にもエレクトしそうな勢いだ。

「どうだよ、おっさん、ああ言ってるぜ。次ヤんなよ」

傍で見守っている慶介が、前原を見下ろして囁く。前原は、背中を壁に押し付け、尻餅をついたまま、無視を決め込んで前を向き続ける。そんな相手に視線を同じ高さまで下げながら、慶介が今度はやや威圧的に言った。

「おっさんさあ、さっきまで捕まってたんだろ?」

僅かに感情を波立たせる前原。しかし、驚きを表すまでには至らない。慶介は続けて煽る。

「おっさんが犯人だったんだって? 明日警察に連れて行かれるんだってな。ご苦労さん」

「(そんなはずはない。もう解放されたんだ)」

前原は視線を動かしもせずに心で笑った。

「さっき言ってたぜ、ポリが」

少し雲行きが怪しくなってきた。だが、まだ動揺するには根拠が足りない。

「あんた、帰れるって思ってたろ。けど、今晩泊まって、明日署に連れてかれたらもう終わりだな。ほら、チカンって一回取り調べまで行ったらもう助からないだろ? あれとおんなじ。冤罪ってやつ?」

悪魔のような囁きを続ける慶介。

「あ、冤罪じゃねっか。おっさんは実際ヤッてたし。――ま、オレらの分も、頑張って償ってくれや」

「(何を言っている?)」

前原は思いを巡らせた。この程度の情報攪乱に取り乱すはずはない。が、ひょっとすると、先程の警察官とこいつらがグルだという可能性はある。そう言えば、さっき顔見知り風だったではないか。にわかに彼は不安になってきた。

 と、ちょうどその時、竜二が腸内種付けを終えた。すると、一緒に立って彼と板挟みで繋がっていた浩樹も、自分はまだ途中ながら一時接続を解いてみせた。そうして何をするかというと、使用済みの場所を見物人に見せつけるというのだ。

 ちょうど目と鼻の先に、今の今まで男根が嵌まっていた肛門が近づく。それはポッカリ黒い口を開けており、その淵から粘液をスーッと垂らした。顔をしかめる前原。すると、その感想を代弁するかのように慶介が言った。

「うわ、きったねえ!」

 前原は三角に折っていた足を手前に引き、一層縮こまって、足先に汁がかかるのを避けた。もっとも、実際には避けずともかかることはなかったのであるが。

「ほら、おっさん、空いたぜ。早くヤれよ」

「ケツの穴は初めてか。オバサンはもう初めてじゃないんだよなあ。ワリい、カレシさんよりお先に食っちゃって」

「いやいや、とっくにご経験済みなんじゃないの? でなきゃ、こんなにズブズブ入んないでしょ。マジこのオバちゃんのケツマンコ極上だから」

「どっちでスんの? マンコ? アナル? 好きな方選ばせてやんよ」

口々に囃し立てる竜二と浩樹。前原が相変わらず沈黙を貫いていると、慶介がまた先の続きを言い出した。

「ヤッた方がいいと思うよ。明日警察行ったらさ、もう当分女抱けないっしょ。それに――」

ここでグッと顔を近寄せる。

「ここでマワしたらさ、逃がしてやってもいいぜ」

「(な……?)」

前原は耳を疑った。次いで、一人納得した。

「(フン、そうか)」

こいつらは自分らの罪が露見することを恐れているのだ、と。そうして、仲間に引き入れようとしているのだと。

「ほら、早く、ヤッてるとこ見せろよ」

竜二がじれったそうに、携帯電話をいじり出す。それでまた録画しようとでもいうのか。

「(冗談じゃない。ヤるわけないだろう)」

前原は意思を固めた。仮に彼らの言い分通りだとしても、正当な手続きで以て対処すればいいだけの話だ。逃がしてくれるという提案は一見魅力的だが、それと引き換えにどんな搾取を受けるかもしれない。何より、この輪姦劇に連なるなど真っ平だ。

 だが、気持ちで抗っても、この窮地には変わりがない。男共に取り囲まれているのだ。

「オラ、さっさとヤれって」

掴みかからんばかりに脅す竜二。それを後ろから見て鎌先が、

「おいおい、無理強いはよくないなあ」

と穏やかに諌める。いや、止める気などは毛頭ない。それが証拠に、一歩も動かずに笑っている。

「お姉さんの方にも協力してもらったら?」

彼はさらにそんなお節介な提案までした。すなわち、有紀から奉仕させようというのだ。

「いいじゃん。カノジョにしゃぶってもらえよ」

「なんだよ、勃ってねえんだったら言えよな」

不良らは口々にからかいながら、前原のズボンに手を掛け始めた。

「や、やめ……!」

そう言いかけた時、ふっと後ろに気配を感じて、前原は咄嗟に口をつぐんだ。壁の外は廊下、そこに何か近づく者がいる。心が妙にざわつき出す。

「(そう言えば、さっき……)」

逃げている最中にあったはずだ、何か重要な、何か。

 その時、どうしてか分からないが、ある場面がふと脳裏に思い浮かんだ。

「なんのゲームやってるの?」

そう尋ねても少年は返事をしない。ちょうど母親を待っている間のことだ。無愛想な子で、いつ会ってもふてぶてしい態度であった。

 だが、前原はその程度のことで動じない。クライアントの家族に媚びることも、大事な営業だ。ちゃんと対策を用意して、次に会った時、彼は言った。

「裏ワザ教えてやろうか――」

 それは、ゲームに詳しい知人を使って手に入れた、不正な改ざんデータだった。

「――佳彦君?」

 彼はこちらを見た。その時初めて目が合った。そう、つい先程階段下で出くわした、あの目。

「暗いな。電気点けようぜ」

沼尻がスイッチの所に向かう。

「お、おい!」

止めようとして焦った前原がつんのめってこけた。ちょうどベルトを緩められている途中だったのだ。

「何やってんだよ」

口々に笑う男達。獲物がうつ伏せに伸びる格好になって、返ってズボンを脱がしやすくなった。灯りが点くのと、その光の下に前原の尻が露わになるのとはほとんど同時だったろう。教室の床に陰茎がこすれる。

「ま、待て!」

股間を押さえる前原、自身への攻撃と電灯を点けるのとどちらも制止したい。周囲にこの部屋が見つかってもいいのか、それを隠す為に暗くしていると思っていたのに、と面食らう。

「ほらほら、オバサン、好きなチンポしゃぶってやれよ」

仰向かせられた前原のもとへ、頭を掴まれた有紀が、ゆらゆら、ゆらゆらと、微かに揺れながら近寄ってくる。

 前原は改めて視線を向けた。頬を引きつらせ、まんじりともせずに彼女の顔を見た。するとどうだろう、その焦点の定まらぬ目には、なんの感情も見えないではないか。怒りも恨みも見えず、ひょっとしたら、自分の事すら認識していないかもしれないのだ。

「お、おい……」

恐る恐る呼びかけてみても、それらしい反応がない。

「(やっぱり分からないのか?)」

そう考えると、思わずほっとしてしまう。彼女に憎悪をぶつけられる心配がないからだ。やはりまず思いつくのは我が身の心配である。

「散々しゃぶらされたからな。前より上手くなって、びっくりするぜ」

浩樹が後ろで笑うのを聞いてか聞かずか、虚ろな瞳の有紀は、しかし着実に作業に入ろうとしている。相手が誰のものかにかかわらず、それを口に含み、発情させるのが仕事だ。

「や、やめろって……」

口の中でつぶやく前原。互いに望まぬオーラルセックスだ。一体何の為にするのだろうか。彼は近寄ってくる者が、意思を持たぬ動物のように見えて、急速に怖くなってきた。その逃げようとする所を、周りの手が押さえつける。

「あ、あ……」

顔が、近づく。股間に、近づく。

 と、その時だ、前原の視界を廊下の外の影がよぎったのは。ハッとして思い出す。

「(まずい!)」

彼の憂慮をよそに、教室のドアが、ほかの誰に気付かれることもなく、そおっと僅かに開きだした。


〈つづく〉


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大輪動会-プログラム#24-


 *

「どうも、お待たせしました」

部屋に入るなり、にこやかな笑顔で服部は言った。その手に提げていた鞄を持ち主に返す。

「ああ、どうも……」

疲れた表情で前原はそれを受け取った。見ようによっては、少し頬がこけたようである。

「これで取り調べは終わりです。自由の身ですよ」

「そうですか」

前原は軽く会釈すると、出口へ向かって歩き出した。すると、それを呼び止めて服部が言った。

「もう遅いですからね、お送りしますよ」

「え、いえ、大丈夫です」

「いやいや、ここからじゃタクシーもつかまらないし。そう言えば、もう電車も終わってるなあ。生憎田舎なもんでねえ」

服部はほとんど陽の落ちた窓の外に目をやった。

「はあ……」

前原はちょっと考えてから、

「じゃあ、お願い出来ますか」

と、不承不承頼んだ。これ以上関わり合いになりたくなかったが、致し方ない。

「それか、今晩は一泊していったらどうです? 津田下(つだげ)まで出ても、もう乗り換えはないでしょうし、泊まる所もね」

津田下とは、一番近くのターミナル駅で、ここで乗り換えてさらに本線を目指す。もっとも、津田下自体がこの町とさほど変わらない田舎だし、服部の言う通り、そこまで行っても今日中に帰れる可能性は低かった。駅前にビジネスホテルなどもちろんない。

 しかし、前原は、彼の提案のほとんど初めの方から首を横に振っていた。

「いえいえいえ、結構です。行ける所まで行って、なんとかします」

「そうは言ったって、津田下に泊まるとこなんかないよ。そうだ、金光さんとこに泊めて貰ったら」

「と、とんでもない」

有難迷惑な好意に、前原は辟易した。

「どうして? あんた、顧問弁護士なんだろ」

「いや、それはなんというか、ねえ?」

彼は言葉を濁し、あまり普段はやらない下卑た笑いで誤魔化した。相手の思考レベルに合わせたつもりである。

「ははあ、そうか。こりゃ失敬。ちょっと意地悪だったかな」

察した風でニヤリと口角を上げながら、服部はサービスで同調してやった。

「じゃあね……そうだ! 旅館に泊まっていきなよ。知り合いの所が一軒だけあるから」

「いえいえ、もうそんな」

「大丈夫だよ。誰も泊まってないし。バスもあるから、明日の朝一番で送ってもらうといい。今日は色々あったから、温泉にでも浸かって、ね」

前原がどんなに固辞しても、やたら頑強にこの警官は勧めてくる。ただどんなに世話を焼かれても、今度ばかりは断るつもりだ。こんなことをしてダラダラと居残っていたら、またぞろどんな憂き目に遭うかもしれない。

 だが、彼が食い下がるのも聞かずに、服部は出口の方へ向かった。

「うんうん、まあまあ、とりあえず車回してくるから、もうちょっと待っててもらえる?」

「いや、わたしも行きます」

前原はしがみつかんばかりに間を詰めて、出口に近寄った。この場にまた残されるというのが、不安で仕方なかったのである。

 ガラガラ、と服部が戸を開ける。すると、そこに立っていた慶介ら三名とばったり出くわした。

「おう」

至近距離でぶつかったから少し面食らった風で、服部が挨拶する。続いて、いかにも気安く彼らに指示した。

「ちょっと車回してくるから、お前ら、この人見ててくれるか」

そう言い残すや、服部は早くも駆け出した。

 前原の顔がみるみる青ざめていく。

「お、お巡りさん! こいつらが……」

上ずった声で叫んだが、時既に遅し。服部が角の向こうに消えるのと、竜二によって彼が室内に押し戻されるのとほとんど同時だった。

「な、何をする!」

よろめきながら、前原は虚勢を張った。

「なんもしねえよ」

「ていうか、おっさん、まだ居たんだ」

若者らは口々にせせら笑うと、ぐいぐいと前原に迫ってゆく。前原、後ずさって背筋を凍らせた。冗談ではなく、命の危険を感じた。

「知ってるぜ、おっさん。校内でセックスしたのバレて、捕まったんだろ」

クスクス笑いながら、浩樹がなじる。それを聞いた前原、思わず目を見開いて相手を見た。その反応を見た三人は、一斉にゲラゲラ笑う。

「お、お前ら」

キッと睨み返し、前原は腹に力を込めた。

「お前らの所為で……」

見紛うはずもない、愛人に対して今朝方ひどい仕打ちをした三人だ。さらにその後で仲間を増やして……

「(こいつらさえいなければ!)」

カッとなって、彼は力強く一歩を踏み出した。

「おいおい、どこ行くんだよ」

そう咄嗟に手を伸ばした竜二の脇を辛くもすり抜け、前原は走り出していた。こいつらと言い争っていてもらちが明かない、今はとにかく何も考えず、この場から去るのみだ、と。

「ちょ、待てよ」

三人が追いかけてくる。前原は廊下へ出ると、服部の去った方へ一目散に駆けた。見張りをしていたはずの男、比嘉の姿は見当たらない。後ろの奴らにやられたのだろうか、そんな疑念が頭をかすめた。また、不良らが自分の取り調べを知っているらしいことも気がかりではあった。だが今は考えない。逃げることに一決している今、彼の思考はむしろスムーズだった。

 階段にたどり着く。そこを一気に駆け降りる。服部が見つからなければ、もう車のことなんかいい、走って逃げよう、この町を出よう、そう思った。

 そう、そう思った矢先だった。一階に降りた彼は、思いがけぬものに出くわして足を止めた。

「あっ!」

それは、金光の息子、佳彦だった。向こうもびっくりして、立ちすくんでいる。家に出入りしている関係上、無論顔見知りの仲だ。

 ほんの一瞬躊躇した彼だったが、すぐに使命を思い出した。辛うじて愛想笑いを浮かべて佳彦に頷くと、そのまま廊下を走る。冷静であったならば、少年が何やら恐怖に引きつった顔をしていたことに気付いただろうが、今そんな余裕はない。なぜ佳彦がここにいるのかも疑問に思わなかった。後ろから、階段を走り下りる足音が迫る。

「(どっちだ!)」

思いがけぬ出会いの為に、彼は狼狽して行き先を見失っていた。途中、妙に消毒液臭い場所に差し掛かったが、それが有紀の粗相の跡地だとは知る由もない。

「アッ!」

ツルリと滑って、彼は転んだ。床が僅かに濡れていたようだ。彼は必死に両手をついて立ち上がると、なおも駆けた。

 間もなく、エントランスに出た。そこは、本日最後の残照を集めて、安堵の光をたたえているようだった。

「(やった!)」

歓喜しながら、靴箱の陰を曲がり玄関の方へ行く。そのまま、ほとんど体でぶつかるようにドアを開ける。つもりだった。

 が、その寸前で彼は気づいてしまった、ガラス扉の向こうに、シャッターが下りている。どうする? ドアの施錠を解き、シャッターを開けるか。それは自力で持ち上げられるのか。開閉スイッチを探すか。

「(くそっ!)」

別の出口を探す方が早いだろう。そう彼が判断した時、その一瞬の逡巡が彼の明暗を分けた。

 振り返った時、それはゆっくりと、左から視界に侵入してきた。のそりのそりと、男の影。その向こうにも男。そして、その間に、うずもれるようにして、女、らしき物。

「お……」

手前の男がこちらに気付いた。が、彼が何か対応するよりも先に、右から現れた一団が、その注意を引いた。

「おお」

先頭の慶介が彼らに呼びかける。汗だくの前原に比して、追跡者らの誰も息ひとつ切らしていない。

「おお」

女を介助する一人、すなわち鎌先も、慶介らに応じた。

 両組の再会を目の当たりにしながら、逃げ場を失った前原はただただ硬直していた。

「あ……」

僅かに漏れ出たその声音は、ただ唸ったのではない。本当は、かつて己が愛したその人の名をつぶやくつもりだったのだ。しかし、彼にはそれが憚られた。そのあまりの変貌ぶりに、人定の自信を失ったからである。だが、ほかに該当する人間など居そうもないわけで、彼が呼ばわろうとした名こそ、それの名である蓋然性が高かった。すなわち、有紀、と。

 女はうなだれて、その上髪の毛が影になり、その表情を読み取ることが出来ない。しかも、両脇の男らに肩を借りないと、立っている事さえままならない様子だった。

「(ま、まさか、もう……)」

最悪の場合を思いつき、前原は恐怖した。


〈つづく〉


ひとみの内緒話







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